こんにちは。
ナチュラル薬膳生活文化普及協会理事長、薬膳ライフコーチ須崎桂子けいてぃーです♪
これまで薬剤師、看護師、料理教室の先生、エステティシャン、薬膳の専門家になりたい大人女性のみなさんに、本格的な薬膳コースをオリジナルテキストで十数年教え続けてきた実績を持っています。
先日コロナ禍の薬膳について書きましたら、豊橋の看護師の大人女性のみなさんに人気の治療院ナステレージュさんから、血行をよくする薬膳も紹介して欲しいとリクエストがありました。
ナステレージュさんは、とても親孝行な近藤兄弟さんが営んでいる、温泉みたいな癒しのマッサージサロン。
近藤お兄さんは健康食にも詳しくて、施術後のクライアントさんに薬膳のような心のこもった手作りスイーツをサービスしていらっしゃるんですよ。
近藤弟さんは笑顔がとてもキュートで、笑いがクライアントさん達の免疫力を上げることをちゃんとご存じ。
だからいつどんなときでも、明るい笑顔でクライアントさんの辛い心と体の不調をほぐしてくれるんです。
ナステレージュさんは先日、血行がよくない大人女性に悩みの多い下肢静脈瘤のセルフメディケーションの方法を公開されたばかりです。
下肢静脈瘤自分で治すー下肢静脈瘤を自分で治す方法ってあるの?豊橋の治療院の代表が、下肢静脈瘤の基本を解説します
このため薬膳で血行をよくする食べ物の話題にも興味をもってくださったようなのです。
そこで、ちょうど夫の大好物で血液サラサラで血行によい「さんまの蒸し煮」を作ったところなので、血行促進の薬膳フードセラピーとして分かち合わせていただくことにしました。
けいてぃー夫は、いろいろなバリエーションのさんまの煮つけが大好きで、「こういう家庭料理は外食では食べられないよね。さんまの煮たのが一番好き!」と言いながら、わたくしの目の前でおいしそうに平らげます。
コロナ禍のおうち時間を幸せにする愛され妻の家庭薬膳。
ご自身や愛するだんなさまの血行を改善するのはもちろん、お子さんやご両親をふくめてご家族のみなさんの血液サラサラそして、血行をよくして生活習慣病を予防するのにもお役立てくださったら幸いです。
医療や食やナステレージュさんのように癒しサロン専門家の方は、クライアントさまの血行をよくする食事療法アドバイスのヒントにしてくださいね。
まとめ【さんま】冷凍品が年中出回るから手に入れやすい。血液サラサラで血行をよくする薬膳食材。
意外かもしれませんが、さんまは血液サラサラで血行をよくするお魚系の薬膳食材です。
日本の秋の味覚として人気のお魚ですが、冷蔵保存が発達した現在の日本社会では、年がら年じゅう手に入れやすい薬膳食材のひとつですね。
たくさん獲れた血行をよくする薬膳食材のさんまは無駄にしないで冷凍して、冬から夏にかけてのオフシーズンも解凍さんまがスーパーのお魚売り場で売られています。
ところで、一般的に薬膳というと漢方薬や生薬が入っている特別な料理のことだと思われることが多いのですが、そうではありません。
薬膳は料理ではなく、中国伝統医学(中医学)の先人の薬食同源の考え方をとり入れて、生薬はもちろん、身近な食べ物の働きで健康を守ったり、血行不良のような軽い不調を治したりする日々の食事療法のことです。
現代は、ありとあらゆる食材が健康管理にどう役立つのか現代栄養学や、植物であればメディカルハーブという医療系の植物学で研究されています。
中国の先人たちが経験則で後世に伝えてきた薬膳食材の効果効能だけでなく、日本で昔から食べられてきたさんまのような食材の働きも生かして、薬膳は日本の現代社会でさらなる進化し続けています。
実は日本に渡ってきた薬膳のみなもとである中医学が生まれたのは、中国の内陸部です。
だから、薬膳の先人たちが積極的に活用してきたお魚は海水魚よりも淡水魚が多く見られます。
中国の内陸では日本のスーパーではあまり見ない鯉(こい)や草魚などが、魚の臭みを消すためでしょう、こってりした中華料理の調理法で今でも食べられています。
一方、青魚のさんまは血行をよくする食べ物として、先人の知恵が情報源というより、現代栄養学の研究の観点からとても有名ですね。
さんまは、IPA(イコサペンタエン酸)や、DHA(ドコサヘキサエン酸)という魚油を含んでいるのですが、これらは食べると体の中で血液を固まりにくくする血液サラサラで血行をよくする生理活性物質の材料になります。
だから、さんまは日本で手に入れやすい血行をよくする食べ物の代表選手のひとつなのですね。
さんまは日本のスーパーでは年中手に入れやすいので、生活習慣病が気になる夫や高齢のご両親、クライアントさんなどの血行をよくして脳梗塞や脳血栓を予防する日本の家庭薬膳作りにおススメ。
血行をよくする薬膳作りに自分のおうちでさんま料理を作ったり、健康関係の仕事の専門家であれば、クライアントさんに食生活の改善に血行をよくする食べ物として、薬膳食材のさんまをお勧めしたりするのがよいでしょう。
日本では2020年の年明け早々、昨年末から続くコロナ第3波の影響で飲食店の営業時間短縮や外出自粛の要請が行政から再び出されている状況の真っただ中。
ご家族のために食事を作る回数が増えたので、メニューを考えたり台所での作業が多くなって、ストレスを感じている女性たちは少なくないというニュースをよくメディアで目にします。
でもここで発想を転換して、こんな時だからこそ「コロナ禍のおうち時間を幸せにする愛され妻の家庭薬膳」を作れるようになってしまうのも一考です。
実際にコロナの今だからと、高齢のご家族の脳梗塞の後の食事療法や、ご両親にこうした血行に関する既往症をもつ夫や自分の未来の健康が心配で薬膳を学びたいという女性達は少なくありません。
しかも寒い冬、コロナおうち巣ごもりもあいまって血行が悪くなり、運動不足で太りがち。
だからこそ、適度なひとり散歩や、新型コロナのような感染症に対する免疫力を上げる食事を心がけ、血液ドロドロの生活習慣病にならないように血液サラサラで血行をよくして、慢性病の予防も意識したライフスタイルで過ごしたいものですね。
さんまは塩焼きだけじゃない。薬膳の知恵で食材の組み合わせと調理法を決めて血行をよくする賢女の食卓を作ろう。
このように、さんまは中国の薬膳食材というよりもともと日本でおなじみの食材で、血行をよくする食べ物だから、血液サラサラを期待して食事療法によく使われているのです。
血行をよくするさんまをおいしくいただく方法は塩焼きだけではありません。
薬膳の考え方で、ほかの食材の働きを生かして組み合わせたり、調理法を工夫したりすることで、血液サラサラ効果を高める賢女の食卓を作れます。
薬膳の醍醐味は、血行をよくするさんまをそのまま食べるだけでなく、他の薬膳食材と組み合わせて、健康増進や軽い不調の改善に役立てたり、スープや炒め物など、血行のための食事療法の目的にふさわしい調理法を選んだりする点にもあるからです。
日本人ならオーソドックスな和食のさんま料理といえば、塩焼きや日干しの秋刀魚の開きを焼いたものなどが思い浮かぶことでしょう。
もちろん血液サラサラで血行をよくするのに、シンプルにさんまの素材自体を楽しむ塩焼きでももちろんかまいません。
でもどうせさんまを食事療法を目的に食べてみようと考えるなら、一緒に料理する他の食材は何にしようか、どんなふうに調理しようかと、薬膳の考え方でレシピを処方できるようになると、ふつうの家庭料理が家族にとって唯一無二の血行をよくする賢女の食卓に変わるのです!
例えば先にお話ししたように、薬膳ライフコーチけいてぃーの夫はなぜか「煮る」調理法で血行をよくするさんまを食べるのがとても好きなので、先日作った「さんまとズッキーニの蒸し煮」のレシピ作成について、その考え方をご紹介してみますね。
愛する夫やお子さんの健康を気遣って「ナチュラル薬膳生活®」を学び、現在は薬膳が生活の一部になっている修了生さんたちは多く、「家族のために健康によいおいしい家庭薬膳をさっと組み立てられる愛され妻」が続々と生まれています。
そんな家庭薬膳の愛され妻を貴女の未来の想い描いて、参考にして頂けたらうれしいです。
では、さんまを冷蔵庫にあったズッキーニと一緒に蒸した理由はなぜでしょう?
それは、瓜類のズッキーニの利尿作用をいかして、さんまの血液サラサラで血行をよくする効果に併せ、浮腫みを取り除く解毒作用も一緒に狙いたかったからです。
血行が悪くなる原因にはいろいろありますが、浮腫みもそのひとつ。
細胞に余計な水毒が溜まっていると膨張して、血液が流れる通り道の血管を圧迫してしまいます。
だから、血液自体を流れやすくして血行を改善するだけでなく、血液の通り道を流れやすくするズッキーニも一緒に組み合わせたのです。
それから、さんまを焼き物ではなく蒸し煮に仕上げた理由は、全身を隈なく巡って潤している血液に上質な水分を食べ物から補給したかったから。
蒸し煮のレシピでは、血行を良くする生姜を深めのフライパンに入れてお水と白ワインを入れて煮立て、さんまのほかにきのこ特有の多糖類のとろみのあるえのき茸も加えて、しっとりした薬膳フードセラピーに仕上げました。
余計な浮腫みのモトとなる水毒は瓜類で体の外に利尿で追い出しつつ、血液の材料である体液を新たにきのこ類のとろみでチャージする薬膳の方法を使っているのです。
血液の流れをよくしようと思ったら、血液の量が十分でないとよく流れません。
ですから、血行をよくする食べ物で薬膳を作ろうと思うなら、しっとり潤う蒸し物やスープのような調理法がお勧めなのです。
パリパリのから揚げや天ぷらのような調理法のお料理ばかりですと、血行をよくする食べ物の薬効が半減してしまうかもしれません。
もちろん、さんまのパリパリ料理を作ったとしても、お献立の中に身体を潤す養血の卵スープや、鉄分を補給するほうれん草のお浸しや、消化を助けるみずみずしい大根おろしなどがバランスよく含まれていれば、全体として血液を生み出しながら、血行をよくします。
要は全体として、パリッと乾燥した身体を熱くする陽の調理法と、しっとり身体を潤す陰の調理法がバランスよく組み合わされていることが、例に挙げた血行をよくするという薬膳の目的の実現には必要だということです。
さんまとズッキーニの蒸し煮。夫の血液をサラサラに!コロナ禍のおうち時間を幸せにする愛され妻の家庭薬膳。 まとめ
今回は癒し系サロンのセラピストの方からのリクエストで血行をよくする食べ物のひとつ、さんまを例に、愛され妻の家庭薬膳の中から血液サラサラの薬膳「さんまとズッキーニの蒸し煮」をご紹介しました。
そしてなぜ、「さんまとズッキーニの蒸し煮」のレシピが血液サラサラに役立つのか、さんまの効能だけでなく、組み合わせた食材と調理法を紐解いてご紹介しました。
現代栄養学の研究では、さんまの魚油にはIPAやEPAといった、血液が凝固するのを防ぐ生理活性物質の材料が含まれているので、さんまは血行をよくするのに役立ちます。
ナチュラル薬膳生活では、先人の知恵だけでなくこうした現代栄養学や現代生理学の研究も生かして血行をよくするなど、日々の食事療法に生かしているのです。
そして、薬膳のいしずえとなっている中医学の陰と陽のバランスの考え方も使いながら、浮腫みを除く瓜類、体液を潤すきのこ類、血行を促進する生姜なども使って、水毒のデトックスと潤い補給のバランスを取りながら、身体を潤す蒸す調理法でさんまを料理した理由をご説明しました。
こんなふうに普段の暮らしで目にしている菊花や桑茶のような食材で、ぱっと薬膳フードセラピーを叶えるスキルが、ナチュラル薬膳生活の極意です。
デトックス系 活血化瘀類 秋刀魚 *体温への作用・味の性質・臓腑への働きかけ・作用* 平 甘 脾 胃 活血 補気健胃 *栄養素・生理機能成分* IPA DHA カルシウム ビタミンD ビタミンB12 |
参考文献
『ナチュラル薬膳生活入門編』 p.167
【前期】コーディネーター養成コース 公式テキスト
『ナチュラル薬膳生活応用編』 p.151
【後期】アドバイザー養成コース 公式テキスト
須崎桂子
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