こんにちは。
ナチュラル薬膳生活文化普及協会理事長、薬膳ライフコーチ須崎桂子けいてぃーです♪
これまで薬剤師、看護師、料理教室の先生、エステティシャン、薬膳の専門家になりたい大人女性のみなさんに、本格的な薬膳コースをオリジナルテキストで十数年教え続けてきた実績を持っています。
【魂のごちそう薬膳ライフ】メルマガ読者さまから梅雨の季節薬膳についてご質問がありました。
「冷え症体質です。梅雨冷えの日と、梅雨の晴れ間の蒸し暑い日と、そのときによって身体が冷える場所にむらがあります。冷やす薬膳素材と温める薬膳素材をミックスして家庭薬膳を作ってもよいのですか?」
そこで今日はわたくしから「梅雨の部分冷え」の読者さまへどのようににお答えしたのかを分かち合わせて頂きます。
梅雨の部分冷え。薬膳ライフコーチの冷え症&浮腫み改善ディナー
高温多湿の梅雨のシーズンは、冷え症さんにとって薬膳フードセラピーはとても難しいです。
湿度が高くて蒸し蒸しすると、冷え症体質なのに部分的に手足だけ熱くなったり、その一方でお腹の奥が冷たい感じがしたり、部分冷えするときがあるのです。
ですから、そんな時は食べ物で身体を冷やしたらよいのか、温めたらよいのか分からなくなってしまうからです。
実はわたくしも冷え症体質で同じような悩みがあります。
今日はちょうど日中は蒸し暑かったものの日が落ちたら、じめっとした大気がすうっと冷えてきました。
先程のご質問を頂いたとき、わたくしはちょうど「梅雨の部分冷え」を改善する薬膳ディナーに「生姜(ショウキョウ)」と「ターメリック(中薬としては、「姜黄(キョウオウ)」)」を活かして「豚肉とズッキーニのカレー炒め」を中医レシピで組み立てたところでした。
そこで、ご質問を下さったメルマガ読者さまへ、こちらの中医レシピの組み立ての理論を例に挙げて、冷え症でも冷やす薬膳素材をどのように使ったらよいのが、そのコツを分かち合わせて頂きました。
「梅雨の部分冷え」の薬膳フードセラピーに、生姜と姜黄を使った理由は、生姜が身体の表面や末端の巡りを良くして代謝を上げるからです。
そして、姜黄は身体の内側、特にお腹を温めながら水分の代謝を高めて、体内に溜まった湿気を取り除く働きがあるからです。
中医レシピの処方は、生姜の千切りと、中医薬膳学的にいうと内蔵のはたらきを促進する香りのはたらきがある玉ねぎを炒めて、豚肉とズッキーニを加えて、唐辛子・シナモン・ターメリックなどがブレンドされたガラムマサラを加えて、カレー炒めにするというかんたんな作り方。
豚肉をカレー炒めのメインの食材として使ったのは、中医薬膳学的にいうと泌尿器の腎(じん)の働きを高める作用があるからです。
それから、ズッキーニは身体を冷やす性質がありますが、このように温熱性のスパイスで加熱調理すると冷やす作用が緩和されます。
家庭薬膳づくりでは、薬膳素材の性質を見極めるだけでなく薬膳フードセラピーのゴール(目的に)対してどんな調理法で作るかも大切なポイントになります。
なぜなら、薬膳素材は調理法や加工法によってはその元来の性質が緩和されたり、変わってしまったりすることがあるからです。
目的(ゴール)と異なる加工をされてしまった薬膳素材は、例えば、浮腫みを取り除く作用などがあったとしても、そのはたらきがなくなってしまうことさえあるからです。
例えば極端ですが、もしもズッキーニをパリパリの野菜チップスにしたら、せっかくの利尿作用の媒体になる水分が抜けてしまうので、浮腫みを改善する目的に合わなくなるかもしれないからです。
生姜(ショウキョウ)と姜黄(キョウオウ・ターメリック)ごはん
「豚肉とズッキーニのカレー炒め」には、すでにいろいろなスパイスがミックスされたガラムマサラを使っていますが、これですとどの薬膳素材にどんな効果があるのか、お勉強の場合は分かりにくくなってしまいます。
そこで、次の日にたくさん作って残ったカレー炒めと一緒に頂くご飯を利用して、中医レシピの組み立てが分かりやすいように、生姜と姜黄(ターメリック)と干し葡萄(レーズン)で「梅雨の部分冷え&浮腫み改善の中医レシピを組み立ててみました。
とてもシンプルで分かりやすいので、フェイスブックライブでプチレッスンをライブ配信しましたので、こちらでもご紹介させて頂きます。
ご興味がございましたら、どうぞご参照ください。
付け合せには身体の熱を冷ますレタスやトマトをあしらっているので、梅雨冷えで気温がとても低い日や、身体の冷えが極端にひどい場合は、身体を温める温野菜に変えるなどご自身に合わせて中医レシピをアレンジしてみてくださいね。
まとめ 生姜やターメリック。冷え症体質の方の梅雨冷え改善に。
薬膳フードセラピーでは、目的(ゴール)に合う調理法や薬膳素材で中医レシピを組み立てます。
今回は梅雨冷えで冷え症が悪化したものの、身体の冷える箇所が日によってまちまちで、蒸し蒸しした湿気のせいで、部分的に手足が熱くなったりすることもある方からのご質問にお答えするかたちで、生姜と姜黄(ターメリック)を組み合わせた中医レシピを例をご紹介しました。
生姜は身体の表面を巡らせて全体的に温めながら発汗させることで、水毒を発散して外に逃がします。
ですから、循環アップで冷えむらや部分的に熱がこもった状態を改善するのに役立つのです。
一方、梅雨であろうがなかろうが、頑固な冷え症体質は根本治療がむずかしいので、身体の深部がなかなか温まりません。
こうした場合に身体を温めたり体内に溜まった水毒をデトックスしたりするには、生姜にプラスして、身体を内側からじんわり温めて代謝を良くしながら体内の湿気を取り除く姜黄(キョウオウ・ターメリック)を組み合わせる方法があります。
薬膳ライフではこのように同じように見えるスパイス系の薬膳素材もその目的に応じて賢く使い分けて中医レシピを組み立て家庭薬膳を作ります。
ここでは泌尿器の働きを担う腎(じん)のはたらきを高める豚肉と、カリウムが豊富で利尿で水毒を排出する働きのあるズッキーニを組み合わせて、生姜・姜黄・唐辛子を含むガラムマサラの温熱性スパイスの調理例をご紹介しました。
薬膳ライフで人生を200%味わい尽くしたい未来志向の大人女性のみなさんのお役に立てば幸いです。
須崎桂子
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