こんにちは。

ナチュラル薬膳生活文化普及協会理事長、薬膳ライフコーチ須崎桂子けいてぃーです♪

 

これまで薬剤師、看護師、料理教室の先生、エステティシャン、薬膳の専門家になりたい大人女性のみなさんに、本格的な薬膳コースをオリジナルテキストで十数年教え続けてきた実績を持っています。

 

ハーブ薬膳茶と須崎桂子

 

中国伝統医学(中医学)や薬膳学の研究が、心(感情)の動きについてまで及んでいるのをご存じの方は、あまり多くないのではないでしょうか?

 

実はわたくしが中医学に大変興味をもった最初のきっかけのひとつは、中医師(中医学のお医者さま)が問診で身体の不安をとてもよく聞いてくださって心底が救われた経験でした。

 

実は中国の古い医典にはすでに二千年も前から、感情の動きを極端に大きくせず、「心をできるだけ平穏に保って過ごすのが健康の秘訣」なのだよと・・・うんぬん記されているのです。

 

なぜいきなりこんな話題なのかといいますと、実は今日ちょっと喜びすぎたのかな?、一人で小さな失敗をしてしまったからなのです。

 

「喜(き)」の情緒も含めて、心(感情)の動きはあまり激しくせずに程々がマル◎

 

♣「喜(き)」はポジティブな感情ですが度が過ぎると気緩(きかん)になります。

 

反面教師でお恥ずかしい話なのですが、わたくしの小さな失敗談を通じて、中医学の視点から健康を守るには感情を中庸に保って毎日を心穏やかに過ごすのがいかに大切かを知って、皆さんの普段の暮らしに活かしてくださったら幸いです。

 

中医学の視点からとらえた感情の7種類「怒・・思・憂・悲・恐・驚」

 

中医学には感情を「怒」・「喜」・「思」・「憂」・「悲」・「恐」・「驚」の7つのカテゴリー(七情)でとらえて、必要に応じて病気の原因を訴求する分析ツールがあります。

 

分析ツールだなんて、何だか難しそうに聞こえますね。

 

でも、中医学の先人の知恵がすごいのは、こうした不調の診察・診断・治療について「体系的なメソッド」が抽象的でありながら、ちゃんと存在していることなのです。

 

この感情(情緒・中医学では「情志」と言ったりもします。)を7つのカテゴリーに分ける方法論もそのひとつ。

 

なぜなら、心の状態が身体の正常な働きに何らかの悪い影響を及ぼすのを、中医学の先人達が何千年もかけて臨床例のデータを蓄積し、次世代に渡してきたからに他なりません。

 

こうした中医学的に見た心と身体の相関関係は、「ナチュラル薬膳生活®(薬膳ライフ)」が目指す究極の健康バランス状態「陰陽ホメオスタシスのネットワークシステム」にも投影されているのですよ。

 

陰陽ホメオスタシスのネットワークシステム

 

陰陽ホメオスタシスのネットワークシステム」は昨年の春、『ナチュラル薬膳生活応用編』 の出版目前、10余年をかけた「ナチュラル薬膳生活専門家養成コース」テキスト全2巻(入門編・応用編)集大成の完成間際に「天から降りてきた!」健康バランスの理想形を表した俯瞰図です。

 

真ん中にすぽっと入っている心(感情)の動きが、双方向で身体のありとあらゆる局所に対して影響を及ぼして、最終的には良くも悪くも大局的に全身の健康状態を左右することをシンプルにビジュアライズしました。

 

でも心を動かす7つの感情のうち、「喜(き)」つまり、喜ぶって良いコトなのでは?

 

こんな疑問が湧いてきませんか?

 

わたくしも最初はそうでした?なぜ、喜ぶのがいけないのかよく分からなかったのです。

 

しかし、中医学や薬膳学に対する造詣を深め、自分自身の人生経験を振り返ると腑に落ちるようになりました。

 

気の原因はさまざまですが、前向きに明るく生きている人たちは病気に罹りにくかったり、なっても回復が早かったりしやすいとよく言われます。

 

確かにそれも納得なのですが、その心の捉え方に「喜(き)」も含めているところが、中医学の先人の洞察のすごさですよね。

 

明るく前向きはいいけれど喜びすぎて有頂天になるとそれはまたそれで、気緩(きかん・気が緩む)という弊害を生むことがたとえ話として、二千年前に書かれた『黄帝内経素問』に記されています。

 

 

「何年も何年も科挙(かきょ・中国王朝のムズカシイ公務員試験)に落ち続けた人が、中年期に入ってやっと合格。するとあまりに喜びすぎて頭がおかしくなって(緩んで)しまった。」というお話。

 

 

どんなに科学技術が進んだ現代社会の私たち、自分自身に照らしてみも、何だか人間って精神的にはあまり成長していない。ここまで極端なことにならなくても、人間って変わらないなあと誰でも思い当たりそうなお話ですよね。

 

ご注意!喜びすぎは気緩(きかん)のモト

 

わたくしも人間ですから豊かな感情があり、生きる喜びを持って薬膳ライフを世に伝える仕事をさせて頂いています。

 

だからこそ世の中の皆さんに、こうした中医学や薬膳学にまつわる愉しいお話を執筆し続けているわけなのですが、今日は自分がちょっと喜びすぎて気が緩んだかなとちょっと反省した出来事が。

 

柏から常磐線そして東海道線と川崎方面に経営コンサルの個人セッションに出かけての帰り道。

 

わたくしが敬愛するメンターのひとり高橋貴子せんせいに今年度の事業計画や進め方を見て頂き、情報のアウトプット手法がまとまってきてポジティブな方向性が明確になってきたので、とても嬉しい気持ちになりました。

 

そして喜びに包まれた気持のまま将来にあれこれ思いを馳せながら、川崎駅のホームに降り立ちました。

 

もちろん嬉しくってスキップしたりはしませんが、心の中はよし!今日はどんな社会に役立つコンテンツ中医薬膳学のブログを書こうかな。とか、想いを巡らせていたのです。

 

そうだ!次の駅の品川発の常磐線直通電車で座って車内でブログを書こう。等など、心の中が喜びに満たされたまま、にこにこワクワクしながらホームに入ってきた電車に乗り込みました。

 

ん?いつもより混んでいるなあ。夕刻だから?と気にも留めずに、ブログに書きたいことを頭の中でぐるぐる楽しく練り上げていたのですが、突然車内アナウンスが耳に飛び込んできてはっとしましました。

 

次は横浜~♪横浜~♪

 

「ええっ???」ありえない!一瞬、自分の耳を疑いました。

 

経営コンサルにここ1年通っていますが、川崎駅で反対方向の下り電車に乗ってしまったのは初めてのことです。

 

「けいてぃーさん。気を引き締めて何事も中庸で取り組もうね。」

 

そんなメンターさんの声が聞こえてくるようでした💦

 

子年スタートで張り切っておりますが、12周年サイクルの始まりに中医学でいう大宇宙(わたくし達を取り囲む大自然)からの呼びかけのようでもあります。

 

はい!気を引き締めて今月からの新学期、本格薬膳の冬季開講に臨みたいと思います。

 

参考文献

『ナチュラル薬膳生活入門編』 p.11-12
【前期】コーディネーター養成コース 公式テキスト

『ナチュラル薬膳生活応用編』 p.76-77
【後期】アドバイザー養成コース 公式テキスト

薬膳を深めて家庭や仕事で活かしたい方に、中医学理論で組み立てる本格的な薬膳実践コースを開講しています。

【基礎】薬膳実践コースへ入学をご検討の方に、薬膳体験パーソナルレッスンを実施しています。

薬膳ライフコーチ須崎桂子けいてぃーが、心・体・魂が整う薬膳生活メルマガをお届けしています。

The following two tabs change content below.
病気の家族や自分に食事療法を出来ず悩んでいたとき、薬膳と出会い、中医学の食事療法を知り学ぶ。しかし健康には食事だけでなく、適度な運動や休養も必要なのに気づく。抽象的な伝統医学に現代の生理学や栄養学を掛け合わせ、ライフスタイル医学の暮らし方「ナチュラル薬膳生活Ⓡ」を考案。2008年にナチュラル薬膳生活文化普及協会を設立して、心・体・魂を整える薬膳フードセラピーの暮らし方を社会に広め続けている。