こんにちは。

ナチュラル薬膳生活文化普及協会理事長、薬膳ライフコーチ須崎桂子けいてぃーです♪

 

これまで薬剤師、看護師、料理教室の先生、エステティシャン、薬膳の専門家になりたい大人女性のみなさんに、本格的な薬膳コースをオリジナルテキストで十数年教え続けてきた実績を持っています。

 

世界中の皆さんに愛を込めて🎄メリークリスマス!

 

“Merry Christmas!” to the World from Katie with a big love!

 

 

皆さんはどんなクリスマスを過ごされていますか?

 

ナチュラル薬膳生活カレッジ柏本校サロンでは先週早めに、会員さん達とクリスマスチックな「冬の薬膳会レッスン」を愉しみました。

 

冬の薬膳会レッスンがいわゆる忘年会と違うのは、ご参加の皆さんの未来の成長につながる「愉しい時間と空間」となるようにしつらえている点です。

 

楽しいメリーのクリスマスの会だけなら「楽(らく)♪」でいいのですが、一緒に食する人たちへ心を尽くして薬膳フードセラピーの趣向を考えるにはそれなりの心配りや努力が必要です。

 

 

ですので、「楽しい」ではなく「愉しい」と、りっしんべんの心が付く「愉」の文字で薬膳会を形容しました。

 

今年の冬の薬膳会はどんなイベントレッスンだったでしょうか?

 

冬の薬膳テーマは腎(じん)をいたわるアンチエイジングで

 

薬膳は中国伝統医学(中医学)に基づいた食事療法(フードセラピー)なので、必ず中医学理論にそって「何のためのか食養生なのか」テーマを決めて取り組みます。

 

冬の薬膳会のテーマはアンチエイジングにするのが定番なので、薬膳フードセラピーを自分で組み立てられるようになった生徒さん達には、それぞれの趣向をこらして老化を予防する薬膳レシピを考えて頂きました。

 

わたくしもクリスマスの薬膳シーズンのアンチエイジングに役立つイノチの丸鶏の薬膳スープを、抗酸化力のある薬膳素材とともに八珍湯で煮込んで供しました。

 

こちらはまだ煮込み始めたばかりの様子。

 

今年は仕上げに陰を補給する鶏卵の煮卵を加えて、鶏肉で補気(気・生体エネルギーの補給)プラス補陰(陰・身体を潤す体液の補給)。

 

細胞が錆びるのを防ぐ抗酸化の黒や色の濃い薬膳素材をふんだんに使って、アンチエイジングのイノチの丸鶏の薬膳スープに仕上げました。

 

 

今年は仕上げに陰を補給する鶏卵の煮卵を加えて、鶏肉で補気(気・生体エネルギーの補給)プラス補陰(陰・身体を潤す体液の補給)。

 

細胞が錆びるのを防ぐ抗酸化の黒や色の濃い薬膳素材をふんだんに使って、アンチエイジングのイノチの丸鶏の薬膳スープに仕上げました。

 

 

アンチエイジングがメインの薬膳テーマになる理由は、中医学では冬になると中医学的な解釈でいうところの「腎(じん)」が寒さで傷みやすいと考えられているからです。

 

腎というと一般には現代解剖生理学でいう腎臓が思い浮かんで「泌尿器系」の働きを想像するのが普通ですよね。

 

でも中医学では腎にはその他に、「精(せい)」という「若々しさのモト」を貯えるという大切な働きがあると考えられています。

 

 

腎は水(すい)に象徴される五行のカテゴリーの臓器で、身体に適度な若々しさの潤い成分を下半身に位置する腎に貯えています。

 

ですから冬が訪れて外界が冷えてくると、一緒にとても冷たくなりやすい性質を持っています。

 

本来腎は程よい温かさで下半身を潤しながら温めて若々しさのモトを供給する役目があります。

 

それなのに腎が冬の寒さに負けて冷えてしまうと、「精(せい)」が成長を促したり若々しさをキープするという本来の働きがうまく機能しなくなってしまうのです。

 

その結果どうなるかというと、腰痛や耳鳴りなど自然の摂理のスピード以上に老化が早まってしまうリスクがとても高まります。

 

薬膳フードセラピストに限らず、鍼灸師や漢方クリニックのお医者さまなど中医学をベースにしたセラピーを施術する人たちは冬になると「アンチエイジング」を意識してクライアントをケアすることが多いのはこのためです。

 

ありがたいことに中医学の先人たちは、「みんな!気をつけて冬に老け込まないようにしましょうね。」と、後世の私たちにオバアチャンの知恵袋のように伝えてくれているのです。

 

個性を育む機会を創出し続ける薬膳会に

 

ナチュラル薬膳生活専門家養成コース」の認定資格会員さんや認定資格候補生会員さん達には「薬膳フードセラピー」を考案して、学びの成果を「分ちあい」、「学び合い」、「交流する」機会を柏本校サロン教室の薬膳会で設けています。

 

ナチュラル薬膳生活コーディネーターさんの栗と黒胡麻のおこわ

 

薬膳会では春からうんと薬膳を勉強して「【前期】ナチュラル薬膳生活コーディネーター(専門家養成コースの前期)」の認定資格試験を受験した生徒さんの認定証授与式も行われました。

 

 

薬膳の中国伝統医学(中医学)理論はとても難しかったけれど、せっかく学んだからやはり理解してモノにしたい、そしてご家族の健康を守りたい、こうした思いで頑張られたそうです。

 

シニア世代ということで、ご自身はもちろん愛するおとうさんのお身体も気遣って普段からエイジングに負けない心と身体を養う家庭薬膳作りを心掛けていらっしゃいます。

 

自然の恵み豊かな千葉県の農業地域にお住まいとのことで、秋にはずいぶんたくさんご自宅で採れた柘榴(ざくろ)や柿や柚子など、薬膳素材のおすそ分けをくださいました。

 

 

冬の薬膳会でもご自宅で採れた栗を使って、アンチエイジングに「栗と黒胡麻のおこわ」を考案して家庭薬膳フードセラピーにどう組み立てたのか、お話ししてくださいました。

 

冬は寒さで腎を傷めやすいから、腎に若々しさのモトを補給する栗をたっぷり使って、身体を温めるもち米でおこわを炊くことになさったとか。

 

温める力が強い薬膳フードセラピーなので、アンチエイジングだけでなく、寒い冬の身体を温める季節薬膳にもピッタリな主食に仕上がりました。

 

こちらは炊き立ての栗おこわ。黒胡麻は器におこわを盛り付けてからたっぷり振りかけて頂くという趣向でした。

 

 

何と秋に収獲した栗を冷凍保存しておいて、冬の薬膳会のためにおとうさんと一緒に鬼皮と渋皮を剥いて下ごしらえ済みでお持ちくださいました。

 

ご家族ぐるみで薬膳の学びをサポートしてくださって、心から嬉しく思います。

 

生徒さんは【後期】ナチュラル薬膳生活アドバイザー(専門家養成コースの後期)に進学して、引き続き熱心に学んでくださっています。

 

これからもご自身と”お父さん”を一人ひとりに合わせる食養生でお守りしながら、魂のごちそう薬膳ライフをご家族のみなさんで実践して頂けたら幸いです。

 

黒い薬膳素材ひじきでアンチエイジングの薬膳

 

一方、家庭薬膳作りでよくひじきを使うという生徒さんは、冬が属する水(すい)の五行のシンボルカラー「黒」を活かして、彩りの良い緑で五臓を強化するにブロッコリーと掛け合わせて、アンチエイジングの薬膳箸休めをプロデュースしました。

 

 

「ブロッコリーとひじきの胡桃和え」

 

さらに、若々しさや血(けつ・わたくし達の身体を滋養している赤い液体)を補充する枸杞の実をミックスして、クリスマスチックな赤と緑のカラーコンビネーションに。

 

胡桃も若々しさのモトを貯えている腎に陽(よう)の温める力を補充する補陽類の薬膳素材なので、アンチエイジングの薬膳としてバッチリの作品です。

 

ステキでしょう?

 

 

とても嬉しくなって※フォトデザインボードを出して、盛り分けた小鉢をクリスマスツリーに見立てて載せてから、金色に塗った松ぼっくりをベツレヘムの星に見立てて三角のてっぺんに置いてみました。

 

(※フォトデザインボードは画像のアートな魅せ方にもこだわる経営コンサルタントの高橋貴子先生が発案監修した撮影用のツールです。)

 

後は一眼レフカメラをナチュラル薬膳生活を学んでくださっている青木恵美子☆えいみー先生にお渡しして、撮影を託しました。

 

そして、丸鶏を煮込みながらふと見ると、えいみー先生がお持ちになったクリスマスオーナメントをさらにあしらって、こんな素敵なクリスマスツリーみたいなお写真を撮ってくだったのです!

 

温活料理教室のえいみー先生のキッシュと「しもつかれ」のお話し

 

そこで、えいみー先生の「鮭と小松菜のキッシュ」と、けいてぃーが香港で食べて美味しかった「黒きくらげ百合根スナップエンドウの炒めもの蜜胡桃のせ」をアンチエイジングの薬膳としてオマージュした作品の撮影もおまかせして、引き続き丸鶏の仕上げに注力させて頂きました。

 

 

実はクリスマスカラーになるから、どうかなと思ってサラダに使ったの緑のルッコラと赤いプチトマトをキッシュのあしらい用にに残しておいたのです。

 

すると銀製のアンティークなプレートもわざわざお持ちくださって、キッシュを切り分けて一緒にのせてクリスマスリースのようにくるっと盛り付けてしまいました。

 

その鮮やかな手際の良さとセンスに脱帽!

 

さすが。ヘルシーでおしゃれなお料理教室のえいみー先生です。

 

またそれだけでなく、アンチエイジングの薬膳作りのお題に今回の薬膳会に「鮭」を使いたかったお話しがとても興味深かったです。

 

薬膳素材の働きの点から言えば抗酸化力を持つ色素成分アスタキサンチンを含んでいて、身体を温める性質を持っている「鮭」を、老化防止のために選んでいるのは理論的にばっちりですね。

 

小松菜は潤いをチャージする薬膳素材なので、寒さに加えて乾燥する関東地方で冬を過ごすわたし達の身体に失いがちな体液を満たすために選んだそうです。

 

でも、「鮭と小松菜のキッシュ」をプロデュースした理由はそれだけではありませんでした。

 

 

えいみーせんせいが家庭料理のお教室を通じて伝えたいのは、日本の食文化や地方特有の食文化なのだと常々伺っています。

 

だから薬膳の食養生を学んで、日本の食卓に取り入れやすいオリジナルのヘルシーなレシピ開発のガイドラインになさりたいそうなのです。

 

その流れでご自身が育ち今も料理教室をしている栃木の一部の地域に今も残る、「しもつかれ」という鮭の郷土料理のお話しもしてくださいました。

 

「しもつかれ」はキッシュとは全く違うお料理ですが、新年を祝う頃に内陸の土地で鮭を食べてきた伝統食の意義を伝えてくださったわけです。

 

昔は海のない栃木では鮭は貴重品だったから、年末年始の冬の時期にお料理に鮭を使う「しもつかれ」特別な行事食だったのでしょうね。

 

だから神社にお供えをしたり、各家庭ごとに違う味の「しもつかれ」を交換して食べ比べる機会を設ける行事も昔はしていたらしいのです。

 

えいみー先生ご自身が育ちお教室を構えている栃木の人達が愛する鮭を使った冬のアンチエイジングの薬膳レシピ誕生の物語。

 

みんなでこうした郷土料理のお話しを伺いつつ「鮭と小松菜のキッシュ」を頂いていたら、キッシュにごろごろ入っていた鮭の美味しさが倍増するようでした。

 

けいてぃーの香港の味をお見本に中華炒めのオマージュ

 

今年は冬の薬膳会の前にわたくしはさくっと香港へ薬膳素材の調達などに一人旅。

 

香港は反政府デモで荒れているというマスコミのニュースが繰り返し流されていたので、今年の香港研修ツアーはひとり視察ツアーに変更したからなのです。

 

現地では香港の地元の友人と食べたヘルシーな中華炒めがアンチエイジングの薬膳作りにピッタリでとても美味しかったので、コックさんに敬意を払いつつ薬膳会で再現してみました。

 

「黒きくらげ百合根スナップエンドウの炒めもの蜜胡桃のせ」とでもいいましょうか、黒・白・緑色・オレンジ色・茶色の薬膳素材がいろいろ入って脂っこくないベジタリアンな炒めもの。

 

抗酸化や抗腫瘍の働きが期待できる黒きくらげ、呼吸器を潤す百合根、食べ物の代謝を助ける緑のスナップエンドウやオレンジ色の人参、カリッとしてうっすら甘い蜜味の胡桃のローストが入ったバラエティー豊かなお料理でした。

 

食感もぷにゅっとしたり、コリッとしたり、カリッとしたり、つるんとしたり、ほっくりしたり、とても楽しい炒めものだったのです。

 

そんな薬膳レシピ誕生のエピソード、香港滞在中の現地の最新状況、調達した薬膳素材のこと、大好きなガジュマル(榕樹)のそばで太極拳をしたことなどを分ち合いました。

 

 

けいてぃーさんは特に炒めものの上にのっかった蜜味の胡桃のローストが気に入ったので、胡桃と同じく若々しさのモトを補充する黒胡麻をふりかけて作ってみました。

 

岩茶への愛を薬膳スイーツとマリアージュしたプチセミナー

 

ナチュラル薬膳を学ぶ生徒さん達の中には、えいみー先生のように薬膳以外の宝物を持っている方や、これから光る宝石の原石を大切に持っている方が多いです。

 

そんなときはけいてぃーさんが宝石の生徒さん達はもちろん原石のような生徒さん達にも、薬膳会レッスンにて薬膳と相性の良い分野の知識や経験を活かしてプチセミナーを通じて光り輝いて頂く場合があります。

 

 

今回はそんな宝物の原石を「中国茶の岩茶へ愛情」というカタチで大切に抱えている生徒さんに、烏龍茶の一種で一般にはあまり知られていない「岩茶」をご自身のオリジナルアンチエイジングの薬膳スイーツとマリアージュしてご紹介頂きました。

 

生徒さんが考案したのはアンチエイジングのテーマに合わせて、腎に働きかけるナッツなどの薬膳素材をたっぷり使った黒いココアケーキにオレンジマーマレードの香りを効かせた薬膳ケーキ。

 

冬の身体を温めるクローブやシナモンなどのスパイス系薬膳素材を何度も調合し直して制作。

 

烏龍茶の一種の岩に生えるという岩茶にはずいぶんたくさんの種類があるそうで、その中でもご自身が一番好きな茶樹の品種とオリジナル薬膳スイーツの味と香りをピタリと合わせてきてくださいました。

 

 

薬膳会の日程に合わせてあまりに素晴らしい努力を重ねて試作をしてくださったので、前日の仕込みと試食の際にアンチエイジングの薬膳ケーキと岩茶を、練習中の単焦点レンズを装着した一眼レフでじっくり何枚か撮らせて頂きました。

 

焙煎した香ばしい岩茶の香りと、心と身体を温めて腎に若々しさのモトを補充する薬膳ケーキの質感が画像から伝わったら嬉しいです。

 

 

お気に入りの茶器や茶道具もお持ちくださって、中国茶の本来の楽しみ方をじっくりと実演を交えてお話し。

 

そもそも中国茶とは何かというファーストステップからセミナー資料を用意してくださったので、中国茶の中での岩茶の位置づけや特色がよく分かりました。

 

嬉しかったのは生徒さんが、わたくしに言われてから、もともと大好きだった中国茶の世界と今年本格的に取り組み始めた薬膳の学びが何らかのカタチで未来に結びつくかもしれないことに気づいたというコメントでした。

 

なぜならわたくしはいつも生徒さん達が、ナチュラル薬膳生活の学びをご自身やご家族の健康づくりはもちろん、未来の夢や生きがいに役立ててくださったらいいなと願っているからです。

 

薬膳会のオリジナル薬膳レシピやこうしたスペシャルなプチセミナーの資料は一生大切に使えるようにご参加の皆さんにお贈りしていますから、十二分に活用して欲しいです。


 

こんな風に皆さんで高め合う薬膳会レッスンは夏と冬の2回行っています。ゲストさんのご参加も歓迎光臨!

 

2020年の夏の薬膳会は開講12周年の8月8日(土)、冬の薬膳会は12月19日(土)に開催しますので、今からカレンダーを空けておいてくださいね。

 

 

ナチュラル薬膳生活の学びを通じて2020年も皆さんの心と身体が健やかになり幸多きものとなりますよう心からお祈り申しあげます。

薬膳を深めて家庭や仕事で活かしたい方に、中医学理論で組み立てる本格的な薬膳実践コースを開講しています。

【基礎】薬膳実践コースへ入学をご検討の方に、薬膳体験パーソナルレッスンを実施しています。

薬膳ライフコーチ須崎桂子けいてぃーが、心・体・魂が整う薬膳生活メルマガをお届けしています。

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病気の家族や自分に食事療法を出来ず悩んでいたとき、薬膳と出会い、中医学の食事療法を知り学ぶ。しかし健康には食事だけでなく、適度な運動や休養も必要なのに気づく。抽象的な伝統医学に現代の生理学や栄養学を掛け合わせ、ライフスタイル医学の暮らし方「ナチュラル薬膳生活Ⓡ」を考案。2008年にナチュラル薬膳生活文化普及協会を設立して、心・体・魂を整える薬膳フードセラピーの暮らし方を社会に広め続けている。