こんにちは。
ナチュラル薬膳生活文化普及協会理事長、薬膳ライフコーチ須崎桂子けいてぃーです♪
これまで薬剤師、看護師、料理教室の先生、エステティシャン、薬膳の専門家になりたい大人女性のみなさんに、本格的な薬膳コースをオリジナルテキストで十数年教え続けてきた実績を持っています。
一昨日、カルディで見つけた自然派食材の「キャベツ漬け(ザワークラウト)」を、消化を助けながらお肉でエネルギー補給する薬膳フードセラピーをご紹介しました。
昨晩は同じキャベツ漬け(ザワークラウト)を、フランス料理の先生から学んだ煮込みで使ったら、胃もたれせずにとても美味しかったので、その煮込み薬膳とキャベツについてのお話しです。
「ドイツ」のザワークラウトで作る「フレンチ」薬膳煮込み
新型コロナで加工食品をストックしたときに「カルディ」さんで買ってみたドイツ産の「キャベツ漬け(ザワークラウト)」が、家庭薬膳作りに大変重宝だったので、一昨日に続いてもう一品ご紹介させて頂きます。
酸っぱくなるまで発酵させたキャベツ漬けは、日本でも有名なザワークラウト。
本格ドイツ料理の肉の塊のお料理にたっぷり添えられているのは、胃の働きを活性化させて消化吸収を助けるためなのでしょう。
昨年フレンチック薬膳ライフを始めようと思って、フランス料理の先生について6ヶ月の間、さまざまな調理法を学んだのですが、そのときにもザワークラウトとほぼ同じ発酵キャベツを習いました。
何と、フランスのアルザス地方には発酵させたキャベツをお肉や根菜と一緒に煮込む郷土料理があるのだとか。
キャベツ漬けはフランス語だと、シュークルートと言いますが、食べてみるとまさにザワークラウトそのものです。
そこで思い出したのは12年前の開校記念パーティーのときに、ドイツやフランスが大好きな薬膳学校の学友がお祝いにアルザス地方のワインを持ってきてくれたこと。
ドイツのリースリンクワインのように軽やかな白ワインで、なぜだろうと思いましたらフランスでもドイツと国境を接しているからだとその時知りました。
わたくしが子供の頃の国語の教科書に、アルフォンス・ドーテの『最後の授業』という物語が載っていたのですが、戦争でフランス領になったりドイツ領になったりして、地政学的には微妙な土地柄のようです。
物語ではフランス語の授業を嫌がっていた主人公が、戦争でフランスがドイツに負けたため使用言語が変わり、ある時から授業はガラリとドイツ語になるからこれが最後のフランス語の授業・・・という、かなり重たい内容でした。
アルザスは現在フランスですが、何度もフランスになったりドイツになったりしたおかげで、ドイツとフランスの食文化が豊かに融合した郷土料理が食べられているそうです。
フランス料理の先生から習った発酵キャベツを加えた煮込み料理もそのひとつで、昨晩久しぶりに作ってみました。
その調理法はいたってシンプル。
お肉や根菜をザワークラウト(シュークルート)と白ワインでじっくり煮込むだけ。
わたくしは気(生体エネルギー)と血(身体を滋養する赤い液体)を身体に補給して元気になる薬膳にアレンジしたかったので、気をチャージする牛肉と棗(なつめ)、そして血をチャージする人参を加えました。
人参には消化を助ける消食という働きがあるので、キャベツの消化促進作用との相乗効果で胃もたれ予防にも抜群の薬膳煮込みに仕上がりました。
ちょうどフレッシュな葉っぱがついたオーガニックの人参が手に入ったので、固い茎の部分は香味野菜代わりにざっくり切って煮込むときに加えて、比較的柔らかい葉の部分をあしらいに使いました。
千切りの玉ねぎも加えたので、煮込んでとろけたキャベツ漬けと混然一体となり、どっちがどっちか分かりませんが、酸味でお肉が軟らかくなってとても美味しかったです。
ちなみにフランス料理で習ったときは豚肉を使いました。
豚肉は女性の身体に陰(いん・身体の潤い成分)を補給したり、若々しさのモトを補充する薬膳素材の分類です。
ですから豚肉の場合は、更年期症状の緩和やアンチエイジングの薬膳フレンチとして愉しむのにもいいですね。
付録 営養補給系 補気類 「キャベツ」消化も助ける優れもの
なお付録となりますが、ザワークラウトの材料となる栄養補給系で補気類の薬膳素材キャベツについてご説明を添えておきます。
キャベツは営養補給系の補気類(ほきるい)に分類されている薬膳素材で、身体の中に気を補給する野菜です。
「ナチュラル薬膳生活における薬膳素材の分類体系」は、「体温調節系」「営養補給系」「デトックス系」「機能補助系」の4つに分かれています(『ナチュラル薬膳生活入門編』p.21)。
キャベツは薬膳素材の大きな体系のくくりの中で「栄養補給系」に属します。
このようにナチュラル薬膳生活文化普及協会は、薬膳フードセラピーの暮らしを始める皆さんが薬膳素材を理解しやすいように独自の分類体系を設けて、ナチュラル薬膳生活専門家養成コースの公式テキストの「薬膳素材辞典」に収載しています。
補気類というのは、身体に気(生体エネルギー)を補給して臓腑機能や器官の働きを促進する薬膳素材の分類です。
「補気(ほき)」というのは、もともと中国伝統医学(中医学)で使う用語です。
食べたものが身体の中で、呼吸で吸い込んだ外界のきれいな空気と相まって、生体エネルギーに変化して、わたくしたちの生命活動を維持していると考えるのです。
それから薬膳素材には、体温に対して働きかけるか否か、どんなお味の性質があるか、五臓六腑のどこに主に働きかけるか、薬膳作りの参考となるよう特徴がひとつひとつ臨床経験の文献で伝えられてきました。
現代は先人の知恵に基づくデータが科学や栄養学で研究されている事例は少なくありません。
キャベツ 中医薬膳学な特徴と働き
◎体温に対する作用は、身体を温めもしない冷ましもしない「平」の性質です。
◎味性は、身体を滋養する甘味です。
◎中医内科学的な臓腑の解釈で、消化促進にも関わる肝と若々しさのモトを貯えている腎と、消化器系の胃の働きを助けます。
◎消化に関わる胃の働きを高めて、生体エネルギーを作るのを助ける「補中益気(ほちゅうえっき)」という作用があります。
◎腎に若々しさのモトを補給して老化を防止する「補腎(ほじん)」の働きがあります。
◎身体に溜まった霧のような水毒の湿気を除く「化湿(かしつ)」という働きがあります。
◎身体の中に溜まった熱毒を取り除く「清熱(せいねつ)」の働きがあります。
◎身体の中に溜まった老廃物をほぐして身体の外に出す「散結(さんけつ)」の働きがあります。
キャベツ 現代栄養学的な働き
◎エネルギー産生に欠かせないビタミンCを含むので、「補中益気(ほちゅうえっき)」にも役立つのが分かります。
◎体内の水毒を利尿で取り除くカリウムを含むので、化湿とほぼ同じデトックスの作用を発現します。
◎抗酸化力の強いβ-カロテンやビタミンCは、アンチエイジングの補腎にも働きます。
◎有名な植物化学成分のキャベジンを含んでいるので、胃壁や十二指腸などの粘膜を保護して、消化を助ける働きがあります。
◎独特の臭いをつ硫黄化合物で植物化学成分のアリルイソチオシアネートを含んでおり、抗腫瘍作用や血栓の形成を防ぐ働きがあります。
キャベツについては、薬膳講師が自ら執筆した公式テキストでもご参照頂けます。
人生を200%味わい尽くしたい大人女性の健美活に!「ナチュラル薬膳生活®(薬膳ライフ)」をどうぞお役立てください。
営養養補給系 補気類 キャベツ *体温への作用・味の性質・臓腑への働きかけ・作用* 平 甘 肝腎胃 補中益気 補腎 化湿 清熱 散結 *栄養素・生理機能成分* カリウム βカロテン ビタミンC キャベジン アリルイソチオシアネート |
キャベツ 参考文献は、薬膳講師の須崎桂子(すざきけいこ)著
『ナチュラル薬膳生活入門編』 p.112
【前期】コーディネーター養成コース 公式テキスト
『ナチュラル薬膳生活応用編』 p.133
【後期】アドバイザー養成コース 公式テキスト
まとめ お肉薬膳の消化を助ける加工食品キャベツ漬け
薬膳フードセラピーでは、気(生体エネルギー)を補給するために、お肉を頂くことが多いのですが、消化器系統に持たれがちな場合は、代謝を助けるキャベツのような野菜系の薬膳素材を組み合わせるのがお勧めです。
キャベツを千切りにして発酵させて作ったお漬物は、こうしたお肉薬膳の消化を助けるので相性がばっちりです。
前々回のブログでもご紹介したドイツ産の素朴なザワークラウトは日本全国にチェーン店を展開しているカルディさんなので、ご興味のある方は購入しやすいので再度ご案内させて頂きました。
キャベツの働きについては、中医薬膳学的な機能に加えて、現代栄養学の見地から消化を助けるのに役立つ、キャベツに含まれる植物化学成分のキャベジンなどについてもご紹介しました。
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