こんにちは。
ナチュラル薬膳生活文化普及協会理事長、薬膳ライフコーチ須崎桂子けいてぃーです♪
これまで薬剤師、看護師、料理教室の先生、エステティシャン、薬膳の専門家になりたい大人女性のみなさんに、本格的な薬膳コースをオリジナルテキストで十数年教え続けてきた実績を持っています。
お正月が二日目に入ったばかりですが、早くも、お正月太りが気になりだしました。
年齢を重ねるにつれて代謝が落ちてきますよね。
だから集中的にたくさん糖質の多いおせちやお餅を食べ続けると、さすがに使いきれなかったエネルギーが余計な脂肪や老廃物として体にたくわえられてしまいます。
先日はさまざまなダイエットの方法の中から、予め、糖質をエネルギーに作り替える酵素をじゃまする作戦をご案内しました。
その作戦は食事の前に桑のハーブ薬膳茶を飲むことでしたね。
今回はこの方法にさらにプラスして、おせちと頂くサイドディッシュに大根薬膳を増やしてデトックスのチカラを高めて、「コロナ太りお正月太り予防中」というお話しです。
とてもシンプルで生活習慣病のメタボ状態を改善する薬膳フードセラピーとしても応用が利きますよ。
毒だし薬膳のファーストチョイス大根は強い味方
年末年始はごちそうシーズン。
昨年からのコロナ太りと年明けのおせちで正月太りのダブルパンチが心配ですよね。
そんなときに食べるダイエットをしたいときにお役立ちなのは、毒だし薬膳のファーストチョイスが「大根」だということ。
薬膳食材のことをよく知っているベテランの薬膳講師が、スーパーで買える身近な薬膳食材の大根の性質を東洋伝統医学の方法で活かして、解毒するのに使っているかんたんな薬膳です。
コロナ巣ごもりが続く今は世界中の人たちの運動量が減っていますし、さらに日本ではお正月に糖質たっぷりのおせちやお餅を食べる人たちが多いので太りやすい人が増えそうだというのは想像がつきますね。
それでも、家族のおせちの期待に応えないわけにはいかず、作ったらやはりご家族と一緒についつい食べてしまって、気がついたらやっぱり体重増加。。。
特にそんな自分に対して罪悪感を抱えてしまう、代謝落ち気味の更年期世代の女性たちは少なくありません。
わたくしもそんなひとりです。
でも、せめて年末年始のお休み中は食事の量を制限をせずに、自然な食事の仕方で健やかに過ごしたいと思いませんか。
もしそうでしたら、お正月のおせちやサイドディッシュの中身自体をヘルシーに楽しんで、身体に毒素をため込まないようにするのに、大根薬膳を活用するのも一考です。
大根は食べたものを消すという「消食(しょうしょく)」の作用がある薬膳素材の分類のひとつです。
中国伝統医学(中医学)の世界では、お腹にたまって消化しきれなかった老廃物を降ろしてデトックスするのに昔から使われてきました。
そこで、薬膳おせちのシーズンには、サイドディッシュに大根を増量して、食べながら解毒するダイエットの方法をとるのも一考なのです。
七草がゆの中にもすずしろの名前で大根が入っていて、お正月の7日目にごちそう続きで疲れたいを休める意味を込めた食の行事として知られています。
しかし、代謝がすでに落ちている世代に入った女性たちには、7日間も体の中に老廃物を溜めこんでから一気に解毒するのではなくて、ごちそうを頂きながら少しずつ解毒も組み合わせておくことをお勧めしたいです。
なぜなら一旦、体の中に出来てしまった水毒を取り除くのは、たやすいことではないからです。
薬膳の基礎理論となっている中医学では、食べ過ぎで体にたまった老廃物を「水毒(すいどく)」または「浮腫(むくみ)」というふうに考えます。
中医学によると水(すい)にかかわる毒素にはとてもしつこいという性質があるので、一度、体の中に生じてしまったら、体の外へ追い出すのにものすごく時間がかかると考えられています。
水毒を溜め込むだけためこんでから一気に出すというのは本当に難しいのです。
ごちそうシーズンの最中ですし、お正月も始まったばかり。
だからこそ、口から入ってきた沢山のごちそうの燃えカスは、さっさと下から出してしまうデトックスの薬膳の方法を併せて、今から「コロナ太りお正月太り予防中」というワケなのです。
デトックス系の薬膳素材を解毒に使う時は調味料や調理法に注意
大根は解毒に役立つデトックス系の薬膳素材のひとつです。
ですが、「ナチュラル薬膳生活®レシピ開発メソッド」では、デトックス系の薬膳素材を解毒を目的に使う場合は、調味料の使い方や調理方法にも注意して頂いています。
なぜなら、せっかく解毒するために薬膳食材の大根を選んだのに、調味料をたくさん入れたり、調理方法で消化に負担がかかる他の薬膳食材をたっぷり使うと、解毒効果が半減してしまうからです。
たとえば、大根を調理加工するには、おろす・千切りにする・煮る・ゆでる・炊く・炒める・焼く・蒸す・揚げる(あまり見かけませんが)・グリルする・漬ける・干す等など、驚くほどいろいろな方法があります。
デトックス系の薬膳食材の大根には解毒の働きがあることを先に触れましたが、もし調味や調理の際に、たくさん甘味や塩味をつけたり、カロリーの高い油脂をたっぷり使うと、体を滋養する薬膳に変わります。
薬膳は中医学の考え方に基づいている食事療法なので、必ず何のための薬膳なのか目的があります。
どの調味料や調理法が良い悪いという判断ではなく、大根薬膳を作るならば食べる目的が解毒の場合、何をどのくらいどのように使うか、ゴールに合わせてレシピを組み立てる必要があるのです。
薬膳食材の大根の性質をうまく使ってねらい通りの効果を得よう
例えばお話ししたとおり、薬膳講師のわたくしは、年明け早々からコロナ太りが気になっていたうえ、やはり甘いおせちや糖質のかたまりのお餅はお腹に重たいなと感じていたので、大根薬膳を薬膳おせちに組み合わせてデトックスを始めました。
ですから今のところ大根薬膳の目的は、毒だし・解毒・デトックスという、体の中の余計な老廃物を体の外に出すことになります。
わたくしは根本的に冷え性体質なので、「涼(りょう)」の性質を持つ大根は本来は加熱調理で頂くのが向いています。
ただし今は、お正月のごちそうシーズンで消化に負担がかかっていたり、多少胃もたれしている感覚があるのですね。
こうした場合は、大根に含まれているジアスターゼやプロテアーゼなど、消化酵素を活かして消化を助けたり、お通じをうながして体の外に余計な老廃物を出すことを優先します。
大根には体に入ってきたお餅などの炭水化物(糖質)を分解するビタミンCも含まれています。
ただし、消化酵素やビタミンCは加熱調理すると壊れてしまいます。
じっくり煮込んだおでんの大根ですと食物繊維が多いので、腸管にたまった老廃物を体の外に出すお通じ改善にはよいのですが、食べ過ぎの胃もたれや胸やけの予防には生の調理法で大根を頂いています。
たとえば今日は、大根と金時人参で紅白のおめでたい「色彩薬膳なます風サラダ」を準備して、ローストビーフやお刺身と一緒につまのようにして頂きました。
こちらは、大根も人参も皮を剥かずに千切りした非常にシンプルな調理法です。
皮を剥いたり、適宜塩もみしてしばらくおいて水切りして、しんなりさせてから召し上がってもよいのですが、高血圧などで塩分を摂る量をコントロールしている場合は、分量にご注意ください。
薬膳おせちでは、大根と金時人参を千切りにして柚子なますを作ることもあるのですが、それは漬けるという調理法になります。
なますに漬け込むときに、たっぷりお砂糖とお酢と柚子果汁を加えると、大変おいしく仕上がります。
ただし、甘味と酸味を組み合わせると「酸甘化陰(さんかんかいん)」といって、潤いを生む働きが加わりますので、砂糖をたくさん使うと体にかえって湿気を呼び込むことになります。
ですから、毒だし大根薬膳をなさりたい場合は、お砂糖とお酢を使い過ぎないように気を付ける必要があるのです。
まとめ【薬膳おせち】毒だし大根薬膳をとり入れてコロナ太りお正月太り予防中
薬膳おせちシーズンに大根には毒だしのデトックス効果があり、ダイエットやメタボ症候群で生活習慣病の心配がある方の薬膳食材としてサイドディッシュをつくるのとても役立ちます。
そこで薬膳講師も2020年のコロナ巣ごもりで増えた体重をさらに増やさないように、2021年の年明けから毒だし大根薬膳でコロナ太りお正月太りを予防中というお話しでした。
ただし、毒だし大根薬膳をデトックスのために食べようとする場合は、調味料で濃い味付けをしたり、こってり脂っこい調理をしてしまうと、解毒よりも滋養することになります。
毒だし大根薬膳をするならば、そもそもの目的が変わらないように、調味料や調理法には注意が必要ということについてもお話ししました。
そして、ごちそうシーズンの消化を助ける、とてもシンプルな「大根と金時人参のなます風サラダ」を薬膳レシピ例としてご紹介しました。
毒だし大根薬膳のお話しは如何だったでしょうか。
こちらは先日のマンツーマンZOOM薬膳体験レッスンのときの、薬膳食材についてのお話しの部分の抜粋ですので、よかったらご参照ください。
機能補助系 消食類 大根 *体温への作用・味の性質・臓腑への働きかけ・作用* 涼 甘辛 肺 胃 理気消食 降気寛中 清熱化痰 化瘀止血 *栄養素・生理機能成分* ジアスターゼ プロテアーゼ
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参考文献
『ナチュラル薬膳生活入門編』
【前期】コーディネーター養成コース 公式テキスト
『ナチュラル薬膳生活応用編』
【後期】アドバイザー養成コース 公式テキスト
須崎桂子
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