こんにちは。

ナチュラル薬膳生活文化普及協会理事長、薬膳ライフコーチ須崎桂子けいてぃーです♪

 

これまで薬剤師、看護師、料理教室の先生、エステティシャン、薬膳の専門家になりたい大人女性のみなさんに、本格的な薬膳コースをオリジナルテキストで十数年教え続けてきた実績を持っています。

 

ハーブ薬膳茶と須崎桂子

 

昨晩「ナチュラル薬膳生活®(薬膳ライフ)」の薬膳調理に含まれる「フレッシュ煎じ液」の考え方の中から、冬瓜の皮と冬瓜の種も活かして浮腫みを改善する梅雨の季節薬膳スープを愉しんだお話しです。

 

冬瓜の皮と冬瓜の種のフレッシュ煎じ液で浮腫みを改善

 

このところ高温多湿の梅雨の雨空が続くので、浮腫みを予防治療する家庭薬膳が続いています。

 

今回は水毒を取り除くカリウムたっぷりの水分を90%も含んでいる冬瓜を薬膳素材に使うことに決めました。

 

冬瓜は皮と種にも浮腫みを除くのに役立つミネラルを含む中薬(生薬)でもあり、それぞれ冬瓜皮(とうがんひ)、冬瓜子(とうがし)と呼ばれています。

 

「ナチュラル薬膳生活®(薬膳ライフ)」では、薬膳の源である中国伝統医学(中医学)の手法を使ってさまざまな煎じ液をとりますが、乾燥した生薬(中薬)だけでなく、とうもろこしのひげのようなスーパーで買えるお野菜の思いがけない部分を薬膳素材としてを使うこともあるのです。

 

こうした生の野菜や果物から取り出したエキスを薬膳ライフの中医レシピ組み立てでは、「フレッシュ煎じ液」と言います。

 

ですから本当は丁寧に冬瓜の皮と冬瓜の種を先にお水でしっかり加熱して、「フレッシュ煎じ液」をとって漉してから家庭薬膳を作りたいと思っていました。

 

しかしどうしても時間に制約があったので、時短薬膳フードセラピー。

 

後から捨てるつもりの冬瓜の皮と冬瓜の種を、そのほかの食べられる材料と最初から一緒に煮こんで、ゆで汁をそのままフレッシュ煎じ液として使うことにしました。

 

フレッシュ煎じ液「冬瓜の皮冬瓜の種」で浮腫み改善
♣フレッシュ煎じ液「冬瓜の皮冬瓜の種」で浮腫み改善

 

見栄えはあまり良くないのですが、冬瓜の実が透き通るまで煮たら干し海老の旨味が冬瓜にしっかり沁み込みました。

 

きっと浮腫みを改善するのに役立つカリウムやカルシウムなど体液の循環バランスを整えるのに有効な水溶性のミネラルを成分をしっかりとり出せたのでしょう。

 

なぜなら後日、利尿やお通じで水毒が外に出て500gも身軽になったからです。

 

冬瓜を料理するのに皮や種をすぐに捨てないでフレッシュ煎じ液に使うのは、薬膳の先人の知恵の経験則で身体から「湿」と呼ばれる水毒を利尿で取り除く働きがあるからです。

 

 先にお話ししたとおり、現在ではこうした中医薬膳学の経験則が、現代栄養学で立証されている薬膳素材はたくさんあります。

 

冬瓜は皮も種も含めて全体が、熱さましや水毒のデトックスに役立つことが、先人の知恵でずっと知られて臨床で使われてきました。

 

今では現代栄養学の知見から冬瓜の可食部には、100gあたりカリウムが200mgも含まれていて、こうしたミネラルが利尿などによるデトックスの働きを担っていることが分かっています。

 

中薬学で中薬、日本漢方では生薬と言われる植物などには、現代になってからその効能の理由が科学的に立証されているケースは少なくありません。

 

浮腫みを改善する冬瓜の皮と種を全部一緒に煎じている様子は、動画でご紹介していますのでよかったら参考にしてください。

 

 

日々の薬膳ライフのフードセラピーのお役に立てば幸いです。

  

浮腫みを改善する薬膳「冬瓜と緑豆の干し海老スープ」

 

このようにわたくしは冬瓜の皮と冬瓜の種のフレッシュ煎じ液を活かして、家族と一緒に梅雨の季節薬膳に冬瓜と緑豆の干し海老スープをお夕食に頂きました。

 

冬瓜と緑豆の干し海老スープ
♣浮腫みを改善する薬膳「冬瓜と緑豆の干し海老スープ」

 

急いでいたのでお話ししたとおり、冬瓜、干し海老、緑豆、水で最初から全部一緒に煎じて、冬瓜の皮と種を捨ててから日本酒と海塩で調味しました。

 

冬瓜の面取りもしていない時短薬膳フードセラピーですが、浮腫みの予防・改善という薬膳のゴールに向かって、きちんと中医レシピの理論を踏まえて組み立てた家庭薬膳です。

 

 こちらのスープには熱毒を冷まして浮腫みを除く働きを持つ緑豆を組み合わせました。

 

緑豆と冬瓜とは水毒を取り除くお恥働きを持つとても相性がいい薬膳素材ですし、緑豆は予め浸水しなくてもすぐに加熱調理で柔らかくなるので、時短薬膳にはお勧めです。

 

今回は生姜を入れなかったのですが、辛味で身体の表面から発汗させて水毒を取り除きたい場合は、生姜の千切りを仕上げに加えるとよいでしょう。

  

冬瓜と緑豆の干し海老スープはたっぷり作ったので、今日の「けいてぃーのまいにち昼時薬膳ライフ」でお話しさせて頂きました。

 

 

まとめ フレッシュ煎じ液のテクニック。冬瓜の皮や種で浮腫み改善。

 

冬瓜は夏近くなるとスーパーの野菜売り場に並び始めますが、どこのお店にでも置いてあるようではありません。

 

地場野菜の農家の生産者さんの野菜類がたくさん置いてあるお店ですと比較的見つけやすいです。

 

冬瓜の皮や種は中薬や薬膳素材として、一般のみなさんにはあまり知られていないので、せっかくの浮腫みを取り除く薬効を引き出さないで加熱調理せずに捨ててしまう方が多いように思います。

 

薬膳ライフでいう梅雨時の食養生や浮腫み体質を改善する「フレッシュ煎じ液」の優れた薬膳素材になるので、今度冬瓜を手に入れたら是非使ってみてください。

  

中医学の先人の知見では、梅雨どきは湿度が高いのでわたくしたちの身体に余計な水毒が溜まりやすい季節と考えられています。

 

冬瓜には実だけでなく皮にも種にも体内の水分量を適正に調節するミネラルのカリウムが含まれているので、水毒を利尿で身体の外に出すのに役立ちます。

 

そこで今回は薬膳ライフコーチ自身が、時短で浮腫みの改善に役立つ薬膳素材を調味料以外はすべて初めからお鍋に入れてしまって、フレッシュ煎じ液をとりながら調理してしまう方法をご紹介しました。

 

そして、メインの薬膳素材としては冬瓜を使いましたが、そこに冬瓜と相性が良く同じように浮腫みを取り除く働きのある緑豆を組み合わせて、「冬瓜と緑豆の干し海老スープ」を作る方法についてもお話ししています。

 

ぜひ、ご自身の薬膳のゴール(目的)に合わせて、スーパーで買える身近な野菜や調味料などをい活用して大人女性の日々の暮らしにお役立て頂ければ幸いです。

 

デトックス系 去湿類 冬瓜

*体温への作用・味の性質・臓腑への働きかけ・作用*

微寒 甘淡

肺 大腸 膀胱

利水 清熱解毒 生津止渇

*栄養素・生理機能成分*

 カリウム ビタミンC 食物繊維

 参考文献

『ナチュラル薬膳生活入門編』 p.161
【前期】コーディネーター養成コース 公式テキスト

『ナチュラル薬膳生活応用編』 p.148
【後期】アドバイザー養成コース 公式テキスト

 

薬膳を深めて家庭や仕事で活かしたい方に、中医学理論で組み立てる本格的な薬膳実践コースを開講しています。

【基礎】薬膳実践コースへ入学をご検討の方に、薬膳体験パーソナルレッスンを実施しています。

薬膳ライフコーチ須崎桂子けいてぃーが、心・体・魂が整う薬膳生活メルマガをお届けしています。

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病気の家族や自分に食事療法を出来ず悩んでいたとき、薬膳と出会い、中医学の食事療法を知り学ぶ。しかし健康には食事だけでなく、適度な運動や休養も必要なのに気づく。抽象的な伝統医学に現代の生理学や栄養学を掛け合わせ、ライフスタイル医学の暮らし方「ナチュラル薬膳生活Ⓡ」を考案。2008年にナチュラル薬膳生活文化普及協会を設立して、心・体・魂を整える薬膳フードセラピーの暮らし方を社会に広め続けている。