こんにちは。

ナチュラル薬膳生活文化普及協会理事長、薬膳ライフコーチ須崎桂子けいてぃーです♪

 

これまで薬剤師、看護師、料理教室の先生、エステティシャン、薬膳の専門家になりたい大人女性のみなさんに、本格的な薬膳コースをオリジナルテキストで十数年教え続けてきた実績を持っています。

 

ハーブ薬膳茶と須崎桂子

 

今日は本格薬膳レッスンにて、急に薬膳作りのコツがピンと来た二人の生徒さんとその理由、そして付録に、生徒さんが取り組んだデトックスに使いやすい薬膳素材「大根」のお話しです。

 

血の巡りをよくする薬膳調理例(調理レッスン11血瘀証の薬膳)
♣本格薬膳レッスンの血の巡りをよくする薬膳フードセラピー調理例

 

薬膳レシピを開発するコツをつかんだ生徒さんとその理由

 

薬膳レシピを開発するコツを早くつかむには、やはり生徒さんご自身の薬膳素材は食べる人への愛情、繰り返し薬膳レシピを作って丁寧に指導を受けること、そして薬膳素材の分類が整理された分かりやすいテキストのカリキュラムで学ぶのが大切ですね。

 

なぜこうした話題かといいますと、早くも梅の花がほころぶほど暖かな週末、先月はデトックスの薬膳の調理レッスンを受講して自分で薬膳レシピ課題に取り組んだ二人の生徒さん達が本格薬膳コースレッスンにお越しになり、自分たちの薬膳レシピをお互いに分ち合ったお話しに関りがあります。

 

一方、今月の本格薬膳レッスンのテーマは、調理レッスンが血(けつ・わたくし達の身体を流れる赤い液体)を巡らす薬膳フードセラピー、理論レッスンが呼吸器系統の肺と大腸の臓腑学説のレクチャーでした。

 

このうち、午前中の薬膳レッスンでは、血の巡りをよくするのに血液サラサラの青魚の鰯(いわし)の調理例をご紹介したかったのですが、手に入らなかったので今回は鯵(あじ)を利用しました。

 

♣血の巡りをよくする鯵のマリネがたっぷり野菜の下に隠れています。血液サラサラの玉葱や青梗菜に大蒜を添えて。

 

生徒さんに手タレをお願いして、最後の仕上げに血液サラサラのにんにくをあしらっている写真を撮らせて頂こうとして、「ちょっと待ってストップ」したら・・・、何だか人参がどっさりモリモリ(笑)。

 

鯵が隠れてほとんど見えなくなりましたが、ちゃんと下に隠れています。

 

他にも血行を促進する玉葱や出血をおさえる茄子が使われていて、ビネガーの酸味がお野菜やお魚にしみて、とてもおいしい薬膳マリネに仕上がりました。

 

このように今月の薬膳調理レッスンのテーマは、血液サラサラの薬膳フードセラピー。そこで血の巡りを良くする薬膳素材や方剤(漢方薬)の煎じ液をふんだんに使ってこのような調理例をご紹介しました。

 

そして生徒さん達はこれらのメニューを参考に、今度は来月までに「ご自身で開発した血を巡らせる薬膳レシピ」を提出する課題に取り組むことになります。

 

ナチュラル薬膳生活カレッジの本格薬膳コースには、入門の前期と応用の後期が含まれていて、生徒さん達が薬膳レシピを繰り返し開発する調理課題をこなすうちに、自分でコツをつかんで薬膳を作れるようにデザインされています。

 

ですから、生徒さん達は初回の薬膳調理レッスンを受講するとすぐ、薬膳の目的に合わせて身近な食材を組み合わせて薬膳レシピの処方を自分で考えて組み立てるトレーニングを始めます。

 

そして、前期と後期を通年で学ぶと、自分のチカラで家庭薬膳レシピを理論的に考えて、しかもおいしく組み立てる課題にチャレンジして提出することになるのです。

 

蕪(かぶ)で薬膳レシピ開発のコツをつかんだ生徒さん

 

今月の調理実習の後で皆さんで楽しく薬膳テーブルを囲んで試食を始めましたら、ひとりの生徒さんが先月の課題で提出したご自身の薬膳レシピを嬉しそうに、自ら進んで小蕪(こかぶ)でどのように考えて薬膳レシピを組み立てたのか分かち合いにお話しくださいました。

 

生徒さんによると「やっと薬膳作りの意味や取り組みが腑に落ちた。」らしいのです。

 

平日はフルタイムの仕事をこなしながら、毎月自分で薬膳レシピを繰り返し開発してきた生徒さんが、突然ご自身の境地に辿り着いた瞬間です。

 

♣生徒さん達の成長を見るのは苗木を育てる歓びと同じ。

 

「何で今までぼんやりとしか分からなかったんだろう。」・・・、生徒さんは理解が急にワンステップ上がった自分自身びっくりしたようでした。

 

どんな学びもそうですが、一般に学習曲線はなだらかなカーブではありません。

 

ですから継続していても、しばらく成長が停滞するフラットな状態が続くので、生徒さん自身が効果を実感しにくい期間があります。

 

それが「分かった!」とピンと来た瞬間に、突然ひとつ上のレベルへ階段を昇るように急上昇するので、いきなり自分自身の成長を実感する境地を得ることになります。

 

このステップバイステップの境地が、何ものにも代えがたくお金では決して買うことのできない「学びのごほうび」なのですよね。

 

生徒さんは後期の薬膳の応用レシピを組み立てた頃に、薬膳を処方するにあたって「何が必要か何のためにやっているのか」、やっと「ピン!」の境地が訪れて来たそうです。よかったですね。

 

そして、「柏の地場産の小かぶ」と、クラスメイトが昨年の暮れにおすそ分けでくださった「柚子」を冷凍保存していたものを組み合わせて、薬膳レシピを開発したそうです。

 

♣生徒さんの作品 大腸のデトックスの薬膳「柏名産の小かぶと「印西の柚子」の千枚漬け風」

 

腸管に溜まった老廃物を大腸の気の巡りを改善しながら解毒する美味しい家庭薬膳レシピについて、なぜそれらの薬膳素材を選んだのかといった「地場野菜に愛」の気持も交えながら、とても楽しそうに語ってくださいました。 

 

生徒さんの充実した笑顔を拝見しながらじっくりお話を伺って、こちらもとても嬉しくなって「薬膳の先生みょうりに尽きるなあ。」と幸せな気持ちになりました。

 

大根(だいこん)で薬膳レシピ開発のコツをつかんだ生徒さん

 

わたくしは、愛するご家族のために楽しみながら大根で薬膳レシピを開発した生徒さんの愛情あふれる真心にも心打たれました。

 

ご自身で薬膳レシピ開発のコツがピン!と来たとおっしゃってはいませんが、このところメキメキとご自身の考えた薬膳レシピを説明するチカラがついてきた生徒さんもいらっしゃいます。

 

提出なさった調理課題のレシピ説明を拝見すると、どうしてこうした配合になったのか、食材選びについてどんなところに心を配ったのか、一生懸命に伝えようとするお気持がひしひしと伝わって来るのです。

 

こちらの生徒さんも大腸のデトックス薬膳のテーマを選んで、「大根と胡瓜のサラダ」を開発しました。

 

♣生徒さんの作品「大腸のデトックスの薬膳 大根と胡瓜のサラダ」

 

地味でシンプルな家庭料理ですが、生徒さんからは常々お父さんがシニア世代になってもこってりした肉料理が大好きなので健康の管理がご心配だと伺っています。

 

ですから、そんなご家族のお身体にお肉の燃えカスが残らないよう、健康を気遣ってお食事のメニューに加えた一品だったのでしょう。

 

そこには、臓腑に負担をかけがちな肉料理の食べ過ぎから、大好きなお父さんを自分の食事で守りたいという願いがあり、日々の家庭薬膳レシピ作りに真剣に取り組んでいらっしゃる姿勢が垣間見えました。

 

そこで、生徒さんが提出された「大根と胡瓜のサラダ」の内容を、これから本格薬膳を学びたい皆さんのご参考に分かち合わせて頂きたいと思います。

 

生徒さんの調理課題と添削コメント デトックスの薬膳「大根と胡瓜のサラダ」

 

生徒さんがご提出された薬膳レシピと説明、そしてわたくしの添削コメントはこのような感じなので、薬膳フードセラピーを開発するチカラを養うカリキュラムなのが伝わるかと思います。

 

* 「ナチュラル薬膳生活」調理課題例 はじめ *

 

【薬膳レシピ】大根と胡瓜のサラダ

【テーマ】「大腸に脹りが生じて便秘」を改善する薬膳フードセラピー

【薬膳の手法】理気行滞 (腸内の気の流れを良くして詰まりを解消)

【薬膳素材(4人分)】

 

薬膳素材名

分量 単位

薬膳素材の分類

四気

五味

帰経

主な作用

大根

200g

消食

甘辛

肺胃

理気消食 清熱化痰

きゅうり

1本

清熱

脾胃大腸

清熱解毒 利水消腫

ハム

3枚

補気

脾胃

健脾開胃 生津補血

白ごま

大2

補陰

脾肺大腸

潤燥 潤腸通便

胡椒

少々

温裏

胃大腸

温虫散寒 理気止痛

エシャロット

2本

理気

苦辛

脾肺胃大腸

理気健脾 活血散寒

マヨネーズの材量、卵黄

大2(マヨネーズ)

補陰

肝心脾腎

補陰潤燥 健脾和胃

菜種油

適宜

補陰

酸甘渋

肺胃大腸

潤燥 整腸 化痰

小1

清熱

腎小腸胃大腸

清熱涼結 解毒湧吐

 

【作り方】 

①大根・きゅうり・ハムは千切にする。

②エシャロットはみじん切りにする。

③ゴマを香ばしく炒り、すり鉢ですり、マヨネーズ(DEPOT生協で購入)・塩・コショウを加える。

④食べる直前に大根・人参・キュウリ・ハム・エシャロットを③に入れよく混ぜ各皿にもりつける。

 

【生徒さんの薬膳レシピ解説文】

 

食べ過ぎにより消化吸収力が弱っており、気機も停滞しおなかも張っていることから消食類の大根をメインにすえ消化を図り、同時に気の流れをも促進するためエシャロットを使用しました。

 

消化吸収や排泄能力にこれ以上影響がでないように脾胃に良いハムや白ごまを使い補完しました。

 

ロースハムもピンクで全体的に白なので解毒作用もある緑のきゅうりをつかい調和をとりました。

 

【添削者の薬膳コメント】

 

簡単で美味しそうな薬膳フードセラピーですね。そして、薬膳レシピの説明力がめきめき上がって来ましたね。

 

大根と人参を一緒に使っていいのか迷ったお話しは参考になりました。朝鮮人参と人参(野菜)は薬膳素材として使う場合、目的が違うのでその点をもう一度復習してみてくださいね。

 

今回は大根を解毒に使っているわけですし、野菜の人参は消化も助けるので、胃腸がもたれている状態の改善には非常によいレシピです。

 

ハムは消化器系統(脾胃)をいたわるのにいいですね。

 

このレシピでは白胡麻は消化器系統をいたわるというよりも、腸管を滑らかに陰液で潤して「潤腸通便」によいという感覚で解釈して使うのが自然です。

 

この調子でどうぞ頑張ってください。

 

美味しい薬膳フードセラピーでご家族を身も心も健やかにして差し上げてくださいね。

                       

(須崎桂子 2020.02.17)

 

* 「ナチュラル薬膳生活」調理課題例 おわり *

 

薬膳ライフの調理課題をこなすのがどういうことか伝わったでしょうか?本格薬膳を学んでシニアのご家族の健康を気遣う姿が思い浮かんで来ませんか?

 

なお、わたくしの添削コメントの中で、大根に人参を組み合わせてもいいのか、生徒さんが迷った話が書かれていますが、それは大根と朝鮮人参の組み合わせが薬膳では推奨されていないからです。

 

なぜなら大根は臓腑の気(生体エネルギ)の作用方向を下へ降ろすように促す力が非常に強いからです。

 

朝鮮人参は「大補元気(だいほげんき)」と言って、身体にエネルギーを強く補給する中薬(生薬)兼薬膳素材です。

薬膳素材の定義
♣薬膳素材の定義 『ナチュラル薬膳生活入門編』図LOGIC1-3p.10参照 illustrated by ©須崎桂子

 

せっかく高価な朝鮮人参でエネルギーを補給したのに、大根を一緒に食べるとせっかく補充したエネルギーを降ろして身体の外に捨ててしまうことになるので、「気(生体エネルギー)を補給する」という処方が無駄になってしまうからです。

 

しかし、オレンジ色の野菜の人参はもともと補血類ですが消化を助ける働きも併せ持つ薬膳素材です。

 

今回の薬膳テーマは、エネルギー補給とは逆のデトックス。消化を助けて身体の中に溜まった老廃物を解毒するのが目的なので、問題はありませんよ・・・ということを生徒さんにご説明したというわけです。

 

例に挙げた生徒さんの大根のデトックス薬膳レシピの課題提出物は後期の上級者レベルなので、自分で薬膳レシピを説明する高度な内容が課されています。前期の調理課題では、薬膳レシピを説明する必要はありません。

 

このように、わたくしは前期も後期も生徒さんが提出された家庭薬膳レシピには丁寧に目を通して、添削コメントを添えてお返しいたします。

 

ですから、卒業生の皆さんは必ず家庭薬膳レシピを作るコツを修了までにつかんで、新たな薬膳の境地を見出し、家庭のキッチンドクターになったり、食の健康に関わる自営業に薬膳の知識を活用して活躍しています。

 

生徒さんの声 山口尚子様
生徒さんの声をくださった「ナチュラル薬膳生活アドバイザー山口尚子さん」(右)と薬膳ライフコーチ須崎桂子(左)

 

薬膳レシピ開発できる理由は丁寧な指導と体系的な薬膳カリキュラム

 

大根の薬膳レシピを作った生徒さんの提出課題と添削の例をご覧になって、なぜ、生徒さん達が薬膳レシピ開発のコツをつかんだのか、その理由は大体お分かりになったと思います。

 

大きな理由はふたつあります。少人数制の丁寧な指導、そして体系的なカリキュラムです。

 

ひとつめには、薬膳レシピ開発の課題添削でご覧頂いたように、家庭料理を薬膳レシピに変える魔法を薬膳の先生が直接分かるように丁寧に指導しています。

 

ふたつめには、「ナチュラル薬膳生活®(薬膳ライフ)」の本格薬膳カリキュラムを体系的に整えて、前期から後期に向かって進むにつれて、理解が深まるようにデザインしているからです。

 

この本格薬膳コースは前期と後期に分かれていて、調理レッスンと理論レッスンを体系的に学びます。

 

もちろん中医学的な理論の裏打ちがないと薬膳フードセラピーを処方できるようにならないので、並行して中医学と薬膳の理論を学ぶことになるのです。

 

生徒さん達は調理と理論の両輪でバランスよく実践力と理解力を養いながら、体系的なカリキュラムを通じて、薬膳レシピ開発のコツつかんで自分で作れるようになるのです。

 

薬膳理論11レッスン肺と大腸
♣理論11レッスンの臓腑学説 肺と大腸の分かりやすいイラスト入り板書

 

そして、それぞれの生徒さんは家庭薬膳キッチンドクターとして自分の人生目標に向かって自信を持って巣立っていきます。

 

体系的なカリキュラムの薬膳テキストは水先案内航海図

 

体系的な薬膳カリキュラムで薬膳レシピを開発できるようになるために不可欠な水先案内航海図ともいえるオリジナルテキストとその活方法についても、ここでご紹介させて頂きます。

 

「ナチュラル薬膳生活専門家養成コース」のカリキュラムには、前期と後期にそれぞれ、『ナチュラル薬膳生活入門編』と『ナチュラル薬膳生活応用編』という薬膳テキストがあります。

 

ナチュラル薬膳生活入門編

 

生徒さん達はこれらのテキストを使って、薬膳レシピ開発の課題に取り組むので、薬膳素材の見慣れた食材の働きを見極められるようになります。

 

そして最終的には美容やアンチエイジングなど暮らしを豊かにする薬膳テーマの目的を決めて、それにふさわしい薬膳素材や調理法を選んで自分のオリジナル薬膳レシピを創造するチカラを養います。

 

『ナチュラル薬膳生活入門編』と『ナチュラル薬膳生活応用編』全2巻は、人々がおいしく食べて生涯を健やかに暮らすのに役立つ、人生の水先案内航海図となるように心を込めて10年近くかけて完成させました。

ナチュラル薬膳生活応用編

 

日本家庭のキッチンで家族の健康を守っている人たちが、始めて中医学理論を学ぶときに分かりやすいよう、自筆のイラストを交えて基礎と応用の理論を書きました。そして、まいにち使う食材の働きをざっくり参照できる薬膳素材辞典も収載しました。

 

ですから生徒さん達は卒業した後も一生モノの薬膳テキストとしてを利用してくださっています。

 

例として先に挙げた二人の生徒さんたちの家庭薬膳レシピは一見、何の説明もないとシンプルな普通のお料理です。

 

薬膳フードセラピーは、感染症による高熱を強烈に解熱する化学合成薬とは違い、急性病に劇的に効くわけではありません。

 

しかし、薬膳フードセラピーの狙いと処方が、食べる人のライフスタイルの改善といったトータルな取り組みの一部として機能し始めると、蕁麻疹(じんましん)の炎症をおさえたり、アトピー性皮膚炎が改善したり、頑固な便秘が解消して体重が減ったり、浮腫みがや冷えを対症療法で緩和したり、根本治療とまでは行かなくても慢性症状のケアには一定の効果を現し始めます。

 

それが、先人の知恵から生まれた中医学理論・薬膳理論・薬膳素材・調理法を多面的に組み合わせて、変わりゆく季節や体調や心の変化に合わせて、臨機応変に家庭で作る食事療法から得られる「賜物(たまもの)」です。

 

血の巡りを良くする薬膳 鯵と青梗菜のマリネのアップ画像
♣血の巡りを良くする薬膳調理例 鯵と青梗菜のマリネ

 

薬膳を習ったら薬膳レシピを自分で考えられるようになるなんて、「当たり前」と思われるかもしれません。

 

しかし12年間薬膳教室を続けてきて、いざ様々な不調に見舞われたとき。

 

「なぜそうなったのか」、「お医者様にかかったりお薬を飲み始める前に、その不調をまず食事で緩和できないのか」、または「急性病だから食事というよりすぐに現代西洋医学のお医者様にかかるべきか」・・・

 

こうした判断を即座に下すのは決してやさしくないと思いました。

 

ですからわたくし自身も中医学・中薬学・薬膳学・気功学をライフワークとして今も学び分かりやすい伝え方を研究し続けています。

 

薬膳に限らずどんな学びでも同じことですが、最初は先生の「真似」から始めますよね。

 

いきなり何もないところから、オリジナルのアイデアが生まれ実践できるということは、よほど天啓を受けた天才肌の人でない限りムリだからです。

 

もちろんいつまでも真似ばかりしていたら、自分で薬膳素材を選んでオリジナルの薬膳フードセラピーを考える力が養われないので、自分で作れる薬膳レシピのバリエーションは限られてきます。

 

しかしそれは学ぶ生徒さんそれぞれのニーズによって、仕事に活かしたいから自分のオリジナリティーを追求したいのか、家族のケアに先生から習った通りの薬膳調理例を何品か作れるようになればいよいのか、お決め頂ければよいのです。

 

薬膳は中国伝統医学に基づく食事療法ですから、まずは自分が作るフードセラピーで自分自身やご家族のキレイと健康と幸せを守り続けられるようになるのが究極の目標だからです。

 

家庭での健康食づくりでマンネリ化から抜け出したいと願うのであれば、『ナチュラル薬膳生活入門編』と『ナチュラル薬膳生活応用編』で学ぶ「ナチュラル薬膳生活(薬膳ライフ)」は健やかな食事づくりのガイドラインになります。

 

そしてここには食事だけでなく、食を中心とした健やかなライフスタイル医学として薬膳が紹介されているので、つまり人生すなわち生き方の水先案内航海図にもなるのです。

 

薬膳の水先案内航海図(イメージ)
♣薬膳ライフはおいしい人生の水先案内図と同じ。

 

薬膳ライフを家庭生活に活かすことからさらに飛躍して社会活動に活かしたい生徒さん達は、お客様やクライアント様にフードセラピーをお伝えしたり、癒して差し上げたりしています。

 

こうした卒業生たちは、ご自身のオリジナリティーを打ち出して薬膳ライフを仕事に活かすのにもわたくしのテキストをお役立てくださっています。

 

例えば、「柏名産の小かぶと印西の柚子の千枚漬け風」を分ち合って下さった生徒さんは、このようなシンプルで美味しい日本人のお口に合う薬膳レシピをお茶うけにして、ご自身が大好きな中国茶を紹介しながら移動販売するお店を開く夢を持っています。

 

現在語っていらっしゃる夢をそのままのカタチで実現なさるかは生徒さん次第ですが、薬膳ライフを学んで家庭や社会で生かす道は、100人いたら100通り個性があるというのがよく分かります。

 

わたくしは、こうした生徒さん達ひとりひとりの夢咲案内人として、中医薬膳学の基礎理論だけはしっかりとお伝えしています。

 

そして卒業されたら、その土台の上にそれぞれの素晴らしい個性的な夢を花開かせて頂ければ、これ以上に嬉しいことはありません。

 

付録 機能補助系 消食類 「大根」ダイエットのファーストチョイス

 

なお付録ですが、デトックスの薬膳作りに生徒さんが活用した消食類の大根(だいこん)については以下「魂のごちそう薬膳素材♪大根」動画レッスンがありますので併せてご参照ください。

 

 

 ※動画を見られない環境にいらしたり、お話しで出てくる中国伝統医学(中医学)や薬膳学の専門用語の漢字や読み方を確認したいときは、文章で続きをお読み頂けます。

 

大根は機能補助系の消食類(しょうしょくるい)に分類されている薬膳素材で、身体の中に滞った気を降ろして消化を助ける野菜です。

 

「ナチュラル薬膳生活における薬膳素材の分類体系」は、「体温調節系」「営養補給系」「デトックス系」「機能補助系」の4つに分かれています(『ナチュラル薬膳生活入門編』p.21)。

 

大根は薬膳素材の大きな体系のくくりの中で「機能補助系」に属します。

 

このようにナチュラル薬膳生活文化普及協会は、薬膳フードセラピーの暮らしを始める皆さんが薬膳素材を理解しやすいように独自の分類体系を設けて、ナチュラル薬膳生活専門家養成コースの公式テキストの「薬膳素材辞典」に収載しています。

 

消食類というのは、身体の中に溜まった老廃物を消化器系統や大腸の働きを高めて身体の下の方へ降ろして解毒を助ける薬膳素材の分類です。

 

消食(しょうしょく)」というのは、もともと中国伝統医学(中医学)で使う用語です。

 

食べたものが身体の中に溜まって老廃物に変化してしまった病的産物を「消す」という意味なのです。なかなか上手い表現ですよね。

 

大根に限らず先程も話に出て来た同じ消食類の蕪も、こうした食べ物が消化器系統に滞って胃もたれ、胸やけ、便秘といった、毒素が溜まった症状を代謝を高めることで改善します。

 

ですから、消食類の大根は飲み過ぎ食べ過ぎになりがちなシーズンや、ストレスで食べ過ぎてしまい脂質異常症が心配な生活習慣病予備軍の方の食事療法やダイエットにぴったりというわけです。

 

それから薬膳素材には、体温に対して働きかけるか否か、どんなお味の性質があるか、五臓六腑のどこに主に働きかけるか、薬膳作りの参考となるよう特徴がひとつひとつ臨床経験の文献で伝えられてきました。

 

現代は先人の知恵に基づくデータが科学や栄養学で研究されている事例は少なくありません。

 

大根 中医薬膳学な特徴と働き

 

◎体温に対する作用は、身体をやや冷ます「」の性質です。

 

◎味性は、身体を滋養する甘味と、発散や循環促進の辛味です。

 

◎中医内科学的な臓腑の解釈で、呼吸器系で水分の代謝にも関わると消化器系のの働きを助けます。

 

◎腸管からの解毒を担う大腸や消化を行う胃の働きを高めて、身体に溜まった宿食を取り除く「理気消食(りきしょうしょく)」という作用があります。

 

◎食べ過ぎによる詰まりを降ろして胸やけを解消する「降気寛中(こうきかんちゅう)」という作用があります。

 

◎身体に溜まって熱を持った水毒の塊を冷ましてほぐしながら取り除く「清熱化痰(せいねつかたん)」という働きがあります。

 

◎身体の中に溜まって熱を持った血の塊を取り除き血脈が破れて出血するの防ぐ「化瘀止血(かおしけつ)」という働きがあります。

 

大根 現代栄養学的な働き

 

◎体内の水毒を利尿で取り除くカリウムや、腸管から老廃物の排出を促す食物繊維を含むので、デトックスの作用を発現します。

 

◎でんぷんを加水分解する消化酵素のジアスターゼやたんぱく質を加水分解する消化酵素のプロテアーゼなど、様々な消化酵素を含むので、胃腸の働きを助けます。

 

ですから、消化を担う「胃(い)」の働きや、肺に繋がりの深いデトックスを担う「大腸(だいちょう)」の働きも助けるので、「消食(しょうしょく)」、「降気寛中(こうきかんちゅう)」、「化痰(かたん)」の作用を持つのだと考えられます。

 

◎独特の臭いをつ硫黄化合物で辛味もある植物化学成分のメチルメルカプタンを含んでおり、抗腫瘍作用や血栓の形成を防ぐ働きがあります。

 

ですから、気を降ろす「理気(理気)」の香りの働きで消化促進を促し、身体の中にがん細胞や血の塊といった病的産物が出来るのを防ぐ「化瘀止血(かおしけつ)」の働きがあると考えられます。

 

大根については、薬膳講師が自ら執筆した公式テキストでもご参照頂けます。

 

人生を200%味わい尽くしたい大人女性の健美活に!「ナチュラル薬膳生活®(薬膳ライフ)」をどうぞお役立てください。

 

デトックス系 消食類 大根

*体温への作用・味の性質・臓腑への働きかけ・作用*

涼 甘辛 肺胃

理気消食 降気寛中 清熱化痰 化瘀止血

*栄養素・生理機能成分*

カリウム 葉酸 ビタミンC 食物繊維

ジアスターゼ プロテアーゼ メチルメルカプタン

参考文献

『ナチュラル薬膳生活入門編』p.200
【前期】コーディネーター養成コース 公式テキスト

『ナチュラル薬膳生活応用編』 p.154
【後期】アドバイザー養成コース 公式テキスト

を是非ご参照ください。 

 

まとめ 薬膳レシピ開発のコツがピン!と来た生徒さんの理由・付録(薬膳素材の大根)

 

薬膳レシピを開発するためのコツは、薬膳の先生から学ぶ場合でも自習する場合でも、繰り返しトレーニングを重ねることが大切、そして薬膳を組み立てるためのしっかりした理論と調理のガイドラインとなる薬膳テキストを使うことです。

 

ここでは、薬膳レシピ開発のコツをつかんだ生徒さんの薬膳調理例としてデトックスの大根を使う家庭薬膳フードセラピーをご紹介しましたので、薬膳素材の大根についても付録でご紹介させて頂きました。

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病気の家族や自分に食事療法を出来ず悩んでいたとき、薬膳と出会い、中医学の食事療法を知り学ぶ。しかし健康には食事だけでなく、適度な運動や休養も必要なのに気づく。抽象的な伝統医学に現代の生理学や栄養学を掛け合わせ、ライフスタイル医学の暮らし方「ナチュラル薬膳生活Ⓡ」を考案。2008年にナチュラル薬膳生活文化普及協会を設立して、心・体・魂を整える薬膳フードセラピーの暮らし方を社会に広め続けている。