こんにちは。

ナチュラル薬膳生活文化普及協会理事長、薬膳ライフコーチ須崎桂子けいてぃーです♪

 

これまで薬剤師、看護師、料理教室の先生、エステティシャン、薬膳の専門家になりたい大人女性のみなさんに、本格的な薬膳コースをオリジナルテキストで十数年教え続けてきた実績を持っています。

 

ハーブ薬膳茶と須崎桂子

 

このブログを書いている新型コロナに翻弄(ほんろう)された2020年も年の暮れ、日本全国で感染拡大の第3波のニュースが毎日のように報道されていますね。

 

でもその一方でこんな状況を目にしながら、先が見えにくくなるコロナニュースを繰り返し見るのはもううんざり、という未来志向の大人女性が増えています。

 

こうした賢女のみなさんは、「わたくしはわたくし!新型コロナに感染しない。させない対策はしっかりしながら、2021年コロナ新時代に備えて、そろそろMYミライ計画(わたくし自身のオリジナル未来設計図を描くコト)をしなくちゃ。」と準備を始めていらっしゃいます。

 

それが証拠に今年も残すところあと数か月という頃から、「ナチュラル薬膳生活®」に興味を持ってくださった大人女性のみなさんから、新型コロナにかかわらず、年明けから薬膳を学びたいという声が聞かれます。

 

そこで今回は、「急に思い立って感染症予防にも健康によいらしい「薬膳」とやらを初めて作ってみたいな。」と思っている大人女性のみなさん。

 

薬膳パーティーテーブル

 

薬膳レシピをネット検索したけれど、よく出てくる枸杞の実(クコの実)とかなつめとか、そもそも薬膳食材を買えるお店を知らないし、ふつうの家庭料理にみえる料理のどこが薬膳なのかさっぱりわからない、と首をかしげている大人女性のみなさん。

 

薬膳料理で年末年始のささやかな食事会を盛り上げるような、家庭料理を作るための食材を知りたいという大人女性のみなさんのために、今回は、けいてぃー流ドライみかんピールで陳皮(ちんぴ)風をご紹介したいと思います。

 

陳皮(ちんぴ)は、みかんピール(みかんの果皮)であれば食品、陳皮となれば薬機法で言うところのお薬になります。

 

陳皮は、漢方薬の「抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)」などに配合されている生薬のひとつです。

 

ですので、ここでは陳皮風またはドライみかんピールでご紹介させていただきます。

 

年末年始のおうち薬膳の食事会に使える薬膳食材はどこで買えるの

 

手軽に年末年始におうち薬膳の食事会をしたいのなら、薬膳食材は最近では身近なスーパーマーケットの中華食材コーナーで見つかることが多くなりましたので、ぜひチャレンジしてみてくださね。

 

ご興味がございましたらスーパーに行ったときに中華食材コーナーの棚をよく眺めてみてくださいね。

 

大手食品メーカーから小さくパッケージングした枸杞の実などが見つかります。

 

枸杞の実

 

先日は確か生徒さんがSB食品さんの枸杞の実を30g購入されたといっていました。

 

柏本校サロンの近隣では、高島屋の地下の明治屋さんや、京北スーパーさんがおススメです。

 

それでも見つからなければ、本格的な薬膳食材から製パン材料までずらりと揃った富澤商店さんのTOMIZなど、薬膳食材が買えるネットショップを使うのが手です。

 

しかし、少額の購入ですと送料がかかるのでしり込みする方も多いですよね。

 

柏本校サロンからは遠いのですが、富澤商店さんのリアル店舗は、千葉そごうや北千住のアトレにもありますので、実際に手に取ってワクワクしながら薬膳の材料を買われるのもよいでしょう。

 

薬膳レシピをネットで探したけれどふつうの家庭料理みたい

 

薬膳は特殊な薬膳食材を使わなくても、その目的によって日本のふつうのスーパーの食材でも作れるので、一見仕上がったお料理がふつうの日本の家庭料理に見えることは多いです。

 

今では薬膳の先生をしているわたくしも、薬膳を学んだばかりの最初は薬膳を特殊な料理と思っていました。

 

だから、中国人の中医師のせんせいから教えてもらった珍しい生薬で凝った料理をしようとしたり、特別な薬膳食材を揃えようとしたりしていました。

 

黒木耳と百合根と胡桃の炒め物

 

枸杞の実を入れなくちゃとか、黒木耳を入れなくちゃといったような感じだったのです。

 

わたくしは以前仕事で香港に住んでいたことがあり、土地勘があるので、毎年1回は香港で薬膳素材になる乾物類を買っておいしい家庭薬膳を楽しんでいます。

 

でも、実は食べてもらう人たちへの健康を願うヘルシーな食事であればそれが、薬膳パーティー料理にだってふさわしいことが今ではわかっています。

 

薬膳は中医学の考え方をベースに組み立てる食事療法。

 

だから自分がしつらえる薬膳のおもてなしテーブルが、例えば、コロナストレスを解消する心を癒すためのクリスマス薬膳のお食事会だったとしましょう。

 

そうであれば、食べてくださる方々の心と身体のストレスを軽くしてくれるような献立で食卓を彩ることになります。

 

たとえば特に今年は新型コロナの影響で外出できないことが多いから、ストレスがたまっている人が多いので、ストレスを発散する薬膳テーマは食べてくださるみなさんに喜ばれそうだと思いませんか。

 

コロナ感染防止にマスクでストレス

 

薬膳初めてさんがそんな薬膳の目的を立てたら、目に鮮やかな色合いで気分を引き立てて、運動不足で滞りがちな身体の中の循環を向上する柑橘類の芳香の働きを活かす家庭薬膳が取り組みやすいです。

 

そこで今回は、自分で作りやすい薬膳食材の中から、薬膳のけいてぃー先生も作っているドライみかんピールの陳皮(ちんぴ)風、つまり果皮を捨てずに活用する方法をご提案します。

 

おうちで手軽に作れる薬膳食材の材料はおなじみの冬みかん

 

冬みかんはできれば無農薬か減農薬のものを選んで使いますが、どうしてもない場合はよく洗って使います。

 

無農薬みかん

 

みかんは果実も果皮も全体が漢方薬にも入っている薬食同源の薬膳食材なので、皮は捨てずにおきましょう。

 

予め縦に八等分に切ってから果肉を除き、皮だけを平ざるにのせて天日で乾かせば、晴天と乾燥が続く太平洋側の地域ではあっという間にドライみかんピールが出来上がります。

 

陳皮を干しているところ

 

ちょうど先日、薬膳クリスマスケーキのレッスンで生徒さん達に、デコレーションでつかった冬みかんの残りの皮で、手作り陳皮風の作り方をご紹介したので、その様子を一部分かち合いますね。

 

 

陳皮風で作れるカンタンおもてなし家庭料理3品

 

では、こうして出来上がった手作り陳皮風ドライみかんピールを使って、今朝さっと朝ごはんに作ってみた、おうち薬膳のカンタンな薬膳レシピのアイデアを3つご紹介します。

 

陳皮風を戻すところ

 

まずは、陳皮を水で戻します。

 

今朝は次にご紹介する3品に5gの陳皮風ドライみかんピールを使いました。

 

50mlの水を注いで20分浸水して少し柔らかくなる程度です。

 

みかんピールとミントのハーブ薬膳茶カクテル

 

2人分で陳皮風2切れ(浸水前で1g分)を半分に切り、めいめいのカップに入れ、ドライペパーミントを1mlずつ加えました。

 

熱湯を100ml注いで3分放置してから、陳皮風の浸水液を半分ずつカップに足して出来上がり。

 

みかんピールとミントのハーブ薬膳茶カクテル

 

ほんのりみかんの香りがして、ミントの清涼感も加わり爽やか。

 

気(生体エネルギー)や血の巡りを良くしたり、身体の中を乾かす働きが期待できるハーブ薬膳茶です。

 

パーティーで供するならば、カクテルグラスに入れて、好みではちみつなどで甘くしてもいいですね。

 

ただし、むくみを除く働きを期待したい場合は甘くしないで頂きます。

 

中医学では気を巡らせると、ストレスで抑圧された気分が改善すると考えられています。

 

先に陳皮が「抑肝散加陳皮半夏」に配合されているとお話ししましたが、実はこの漢方薬はイライラをともなう神経症や不定愁訴症などに用いられています。

 

漢方薬を飲むほどではない不調であれば、毎日の食事で無理なくセルフメディケーションできるのが薬膳フードセラピーのいいところ。

 

コロナ感染再拡大の昨今、おうち薬膳の食事会をひらくなら、おそらく感染に十分注意して少人数で集まられることでしょう。

 

そんな機会に最初の乾杯を爽やかなみかんピールが香るハーブ薬膳茶でスッキリすれば、まず心を癒してコロナストレス発散できますから、お食事や会話がさらに楽しくなりそうですね♪

 

陳皮風味のさんざしドレッシング

 

残りの柔らかくなった陳皮風を刻んで、1g分を、さんざし酢(山楂子を純米酢につけた薬膳調味料)とオリーブオイル各大さじ1、ゲランの海の塩0.5mlでミックス。

 

陳皮風さんざしドレッシング

 

きゅっと爽やかな酸味がフレッシュサラダやフルーツやフレッシュチーズやお豆腐やカルパッチョなどにあいそうです。

 

中医薬膳学でいいますと、「酸味」にはイラッとした気分をきゅっとひきしめる働きがあります。

 

コロナ巣ごもりでイライラがつのっているときに頂くと、イライラ系のストレス改善にお役立ち。

 

え?ホント?と思われたらぜひ、薬膳のおばあちゃんの知恵をどうぞ試してみてくださいね。

 

今朝の朝ごはんではドレッシングまで作って、サラダを作る時間がなかったので、夜にお豆腐にかけて食べてみようかと思っています。

 

みかんピール香る潤い八宝菜

 

最後に残ったきざみ陳皮風は八宝菜に。

 

初冬の乾いた空気で身体の中が乾燥して潤いが足りないなあと感じていたので、潤い補給に役立つ白菜と豚肉をたっぷり使って炒めたのですが、そこに刻んだ陳皮風みかんピールを加えています。

 

お昼かお夕食の分まで大量にまとめて作ったので、大皿にうず高くクリスマスツリーのように盛り付けました。

 

みかんピール香る八宝菜

 

あらかじめ豚こま肉を生姜汁、薄口醤油、日本酒でマリネ。白菜をメインにきのこなど好みの野菜と一緒に陳皮風を加えて炒め合わせたカンタンおうち薬膳の一品。

 

柑橘のよい香りで気を巡らせるので、ストレス解消の働きがある薬膳として頂けます。

 

豚肉や白菜といった潤す薬膳素材たっぷりなので、内側からお肌をしっとりさせるインナービューティー効果大の美肌薬膳フードセラピーでもあります。

 

柑橘類の皮に含まれるビタミンP様作用を持つヘスペリジンは、白菜のビタミンCの吸収を高めます。

 

ビタミンCには皮膚を修復してお肌をきれいにする働きがあるので、美肌効果をもっと増したい場合は、白菜よりもビタミンCが多いみかんの果肉を仕上げにさらに散らしてもいいですね。

 

朝食の準備をしながら冷蔵庫にあるものや薬膳調味料を使って、頭の中でサクサク組み立てながら作ったので、凝ったしつらえはしていません。

 

それでも、とてもおいしかったので、薬膳初めてさんの薬膳作りチャレンジの参考になれば幸いです。

 

クリスマスや大晦日やお正月など、年末年始の集いに薬膳のお食事会にアレンジしたい場合は、器や盛り付けやレシピをご自身のセンスでアレンジしてみてくださいね。

 

まとめ【手作り薬膳素材】有機みかんの果皮の陳皮(ちんぴ)風で楽しいおうち薬膳会を。

 

おうち薬膳で食事会をひらこうとしても、独学ではイマイチ分かりにくかったという大人女性のみなさんのために、今回はカンタンに手作りできるドライみかんピールの陳皮風の作り方をご紹介しました。

 

そして、ドライみかんピールをカンタンでおいしい家庭薬膳に使う方法を3品、ご紹介させていただきました。

 

心を身体を癒してコロナストレスを解消する薬膳レシピなので、年末年始の大人女性のおうち食事会や、ご家庭にてご家族の健康管理のお役に立てば幸いです。

 

戻して柔らかくした陳皮風ドライみかんピール

 

新型コロナ感染再拡大の最中であっても、事態を前向きにとらえて、少人数で気をつけておうちでお食事会を開いて友人たちと交流したいな、おうち薬膳を作ってみたいなと思われたら、どうぞ参考になさってください。

 

デトックス系 理気類 陳皮(蜜柑の皮)

*体温への作用・味の性質・臓腑への働きかけ・作用*

温 苦辛

脾 肺

理気健脾 燥湿化痰 和胃止嘔

*栄養素・生理機能成分*

リモネン ヘスペリジン

 

参考文献

『ナチュラル薬膳生活入門編』

『ナチュラル薬膳生活応用編』  

薬膳を深めて家庭や仕事で活かしたい方に、中医学理論で組み立てる本格的な薬膳実践コースを開講しています。

【基礎】薬膳実践コースへ入学をご検討の方に、薬膳体験パーソナルレッスンを実施しています。

薬膳ライフコーチ須崎桂子けいてぃーが、心・体・魂が整う薬膳生活メルマガをお届けしています。

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病気の家族や自分に食事療法を出来ず悩んでいたとき、薬膳と出会い、中医学の食事療法を知り学ぶ。しかし健康には食事だけでなく、適度な運動や休養も必要なのに気づく。抽象的な伝統医学に現代の生理学や栄養学を掛け合わせ、ライフスタイル医学の暮らし方「ナチュラル薬膳生活Ⓡ」を考案。2008年にナチュラル薬膳生活文化普及協会を設立して、心・体・魂を整える薬膳フードセラピーの暮らし方を社会に広め続けている。