こんにちは。
ナチュラル薬膳生活文化普及協会理事長、薬膳ライフコーチ須崎桂子けいてぃーです♪
これまで薬剤師、看護師、料理教室の先生、エステティシャン、薬膳の専門家になりたい大人女性のみなさんに、本格的な薬膳コースをオリジナルテキストで十数年教え続けてきた実績を持っています。
今日は日中、雨が降ったりやんだりでしたが、晩から少し冷え込んできましたね。
それでも窓を閉め切ると蒸し蒸しして暑苦しくなってくるので、ウィズコロナの新しい生活様式が始まったばかりでもありますし、開けたり閉めたりをひんぱんに換気を行って過ごしました。
梅雨どきは「高温多湿」から突然、「梅雨寒」にガクッと気温が10℃くらい気温が下がるときがあります。
そこで、浮腫み改善の季節薬膳で使いやすいジンジャーパウダー(ドライジンジャー)、そして生姜とジンジャーパウダーを、気温によって使い分ける理由についてです。
浮腫み改善の苦瓜の活用に生姜とジンジャーパウダー使い分け
今日のお夕食は苦瓜チキンで浮腫みをケアする薬膳にしようと準備をしていました。
先にチキンをタイムで蒸しておいてスタンバイOK。
その際の仕上げに、「寒性」で身体を冷やす力がとても強い苦瓜の性質を和らげるのに、温める働きのある生姜(ショウキョウ)を一緒に使おうか、ジンジャーパウダー(ドライジンジャー・乾姜・カンキョウ)にしようか、一瞬迷いが。。。
そこで中国伝統医学(中医学)に則って、中医レシピを組み立てる方法で薬膳フードセラピーをすることにしました。
ですから結局、生姜を乾燥させて粉末状にした、ジンジャーパウダーの加工品のほうを選んだ次第です。
先日は梅雨入り宣言したと思ったら、梅雨の晴れ間にいきなり30℃越え。
その後は急に梅雨寒に転じて気温が20℃ちょっとに急降下・・・などということは、日本ではあまり珍しくはありません。
気候が暑くても寒くても梅雨だから、湿気はものすごくてジメジメする梅雨どき。。。
中医学では、外界の湿度が高いと身体の身体もその影響を受けて浮腫みやすいと考えます。
こんな時期に積極的に使いたい薬膳素材は、先に例に挙げた夏が旬の苦瓜のような瓜類です。
瓜類は、全般的にカリウム豊富で浮腫みを身体の外に追い出してくれるお野菜系の薬膳素材なので、この梅雨時のフードセラピーにとても役立つからです。
そこで今晩は、苦瓜を使う薬膳で身体の中を浮腫ませている水毒を取り除こうと思って、すでに薄くスライスして準備を整えていました。
さらに、いらない水毒が混じった老廃物も腸管からすっきり出すために、食物繊維の豊富なきのこも苦瓜と一緒に鶏肉の蒸し汁と一緒に加熱しておきました。
オンライン薬膳教室 生姜とジンジャーパウダーの違いをプチレッスン
すると、仕上げに生姜を使おうか、ジンジャーパウダーを使おうか一瞬迷ったときに、ちょうど中医レシピの組み立て理論について、未来の生徒さん達に分かち合うとよい例なので、将来役立つと思いました。
そこで急遽、生姜とジンジャーパウダーの使い分けについてフェイスブックライブと、YouTube動画で「オンライン薬膳教室」を撮った次第です。
ジンジャーパウダー(ドライジンジャー)は、生姜(ショウキョウ・ショウガ)を乾燥させて粉末状にしたものです。
生薬では、生姜を蒸してから乾燥させた乾姜(カンキョウ)というものもあります。
生の生姜に含まれているジンゲロールという辛味の植物化学成分は、加熱乾燥させることで、ショウガオールに変化します。
このショウガオールの方が、ジンゲロールよりも身体を温める力が強くなります。
生の生姜もジンジャーパウダーも、どちらも身体を温める働きがあるので、一緒に加えることで苦瓜のような冷やす力をもつ薬膳素材の性質を和らげる効果が期待できます。
但し、生姜とジンジャーパウダーは温める強さが違うのです。
しかも、生姜をジンジャーパウダーは身体の温め方も違います。
生の生姜は身体の表面をさっと温めて発汗させて体内の水毒を発散させて、気化熱で最終的に解熱します。
一方、ドライにしたジンジャーはお腹の中からじんわり身体を温めるので、冷え症さんのような体質的に身体を温める力が弱い人や、梅雨寒のようにひんやりした気温のときに役立つのです。
内臓を冷やすと代謝が落ちるので水はけに関わる内臓がよく働かなくなるので、浮腫みがますますひどくなる傾向にあります。
ですから、梅雨寒の天候コンディションだったので、わたくしはお料理の最中に一瞬、生の生姜を掴んだものの、ジンジャーパウダーの方を使うことにしたのです。
このように薬膳素材の性質を知って美味しく食べて浮腫みを取り除くのは楽しいものです。
浮腫みのような体内の老廃物を追い出す薬膳は、新型コロナの巣ごもり運動不足の影響によって体重が増えてしまった大人女性のダイエットにも繋がります。
梅雨は雨が多いので「水(すい)」の影響で浮腫むだけでなく、もともと冷えも呼び込みやすい季節です。
薬膳フードセラピーで、浮腫みと同時に冷えの改善も図りながら、わたくしの薬膳ライフも参考に梅雨の季節を健やかにお過ごしくださったら嬉しいです。
まとめ 梅雨寒にはジンジャーパウダー高温多湿には生姜を
同じ植物から作られている薬膳素材も生で使うか加工して使うかによって、その効能が変わってくることがあります。
今回例に挙げた生姜のように、生でも乾燥させたものでも、どちらも梅雨時の浮腫みを改善するのに役立ちます。
食材選びのガイドラインとして薬膳を知っていれば、生姜と乾姜、それぞれの性質によって、天候コンディションやご自身の体質に合わせ、気温が暑い場合は生の生姜、気温が高い場合はドライ加工したジンジャーパウダーを選べるようになるでしょう。
「ナチュラル薬膳生活®(薬膳ライフ)」を極めると、先人の知恵をライフスタイル医学に活かして、薬膳素材となる食材・調理法を自分で考えて「賢女の食卓」をしつらえる大人女性に変身します!
是非、ご家庭での薬膳フードセラピーを始めて、ヘルシーでおいしい食卓を彩ってくださいね。
生姜(ショウキョウ)と乾姜(カンキョウ)については、薬膳講師が自ら執筆した公式テキストにも収載されていますので、お持ちでしたらどうぞ参照ください。
人生を200%味わい尽くしたい大人女性の健美活に!「ナチュラル薬膳生活®(薬膳ライフ)」をお役立て頂ければ幸いです。
体温調節系 辛温解表類 生姜(ショウキョウ) *体温への作用・味の性質・臓腑への働きかけ・作用* 微温 辛 脾肺胃 発汗解表 温胃止嘔 温肺止咳 化痰行水 *栄養素・生理機能成分* ジンゲロール |
生姜 参考文献は、薬膳講師の須崎桂子(すざきけいこ)著
『ナチュラル薬膳生活入門編』 p.84
【前期】コーディネーター養成コース 公式テキスト
『ナチュラル薬膳生活応用編』 p.128
【後期】アドバイザー養成コース 公式テキスト
体温調節系 温裏類 乾姜(カンキョウ) *体温への作用・味の性質・臓腑への働きかけ・作用* 大熱 大辛 心脾肺胃 温中散寒 除痺 回陽通脈 温肺化痰 温経止血 *栄養素・生理機能成分* ショウガオール |
乾姜 参考文献は、薬膳講師の須崎桂子(すざきけいこ)著
『ナチュラル薬膳生活入門編』 p.87
【前期】コーディネーター養成コース 公式テキスト
『ナチュラル薬膳生活応用編』 p.129
【後期】アドバイザー養成コース 公式テキスト
須崎桂子
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