こんにちは。

ナチュラル薬膳生活文化普及協会理事長、薬膳ライフコーチ須崎桂子けいてぃーです♪

 

これまで薬剤師、看護師、料理教室の先生、エステティシャン、薬膳の専門家になりたい大人女性のみなさんに、本格的な薬膳コースをオリジナルテキストで十数年教え続けてきた実績を持っています。

 

ハーブ薬膳茶と須崎桂子

 

晴天続きで比較的暖かい日が続くと身体の表面が緩むので、突然気温が下がって冷たい北風が吹いてくるとお日様は明るいのに凍えそうになりますね。

 

桑葉で大人女性を守る薬膳ライフ。迎春に強い風(ふう)が襲って来た!でも、中医学でいうところの風(ふう)の影響についてお話しましたが、今日もわたくし達の心と身体に厳しい風(ふう)の強い一日でした。

 

♣強風にもめげずに笑顔でしなやかに!「揺らぎにくい心と身体を養う」薬膳ライフの知恵をあなたに。

 

そこで、こうした日だからこそわたくし達の心身を鍛えるチャンスと捉えて、「揺らぎにくい心と身体を養う」薬膳ライフについて、食事と運動の視点からお話させて頂きます。

 

こんな風(ふう)の強い日はあえて揺らぎにくい心と身体を養い鍛えるのにベストコンデイションだからです。

 

薬膳フードセラピー食事療法で風(ふう)に負けない薬膳ライフ

 

強い風(ふう)は心と身体をふらふらと揺さぶるので、薬膳フードセラピーからこうした外界の影響に対処する場合は、「安定収斂(しゅうれん)」の養生を心がけます。

 

中医薬膳学的に心に安定感を生み出したい場合、お天気予報で風(ふう)の強い荒天になることが分かっているなら、養心(ようしん)安神(あんしん)の働きを持つ鶏卵(けいらん)を朝食に取り入れて心の「安定」を心がけるのもよいですね。

 

ここでいう養心とは、中医学的な解釈の「心(しん)」の臓に血(けつ)を補給して、精神機能を高めるような意味あいがあります。

 

そして、安神とは、中医学的な解釈の「神(しん)」すなわち精神を安定させることです。

 

中医学では精神状態は頭脳でなく「心(しん)」の状態に左右されると捉えています。

 

だから、合成薬で脳内の神経伝達物質の分泌をコントロールする直接的なアプローチは使いません。

 

♣ガーリックトマトライス・パセリとチーズの炒り卵

 

例えば、家庭薬膳で簡単に心を癒したいなら、わたくしの得意なカンタンで美味しすぎる十八番(おはこ)薬膳レシピ「パセリチーズの炒り卵」。

 

チーズ同士がくっつかないように人工的に加工したセルロース添加物が入っていない、自然派食材のシュレッドチーズを使うのが、わたくしのこだわりの卵料理です。

 

卵(鶏卵)については、「ナチュラル薬膳生活メルマガ教室」動画でも、現代栄養学の見地も踏まえて、健やかな薬膳ライフにどう活用できるか楽しくご紹介していますので、よかったら合わせてご参照ください。

 

ブログの末尾にも、薬膳素材の卵(鶏卵)については中医薬膳学的な補足説明を記載しています。

 

千葉 薬膳教室 卵の朝ごはんで 更年期障害を予防【柏発!魂のごちそう薬膳ライフ♪本格的な薬膳教室】

 

 

※動画を見られない環境にいらしたり、お話しで出てくる中国伝統医学(中医学)や薬膳学の専門用語の漢字や読み方を確認したいときは、文章で続きをお読み頂けます。

 

そして強い風(ふう)で身体の中の臓腑や骨や筋肉がぐらぐらと揺さぶられると、大人女性ジェネレーションは、体内から貯えているモノが漏れそう・・・、身体を支えている骨や筋肉のタガが外れそう・・・な、イヤな感覚が出やすくなります。

 

そんなときの薬膳フードセラピー予防対策のひとつは、心身をきゅっと引き締める「収斂」の働きがある酸味を活かすこと。

 

実はわたくし、今日の朝ご飯はレフトオーバーの「酸っぱい!」鯖の押し寿司で心身を引き締めてから一日をスタートしました(笑)。

 

身体や呼吸を意図的に動かして風(ふう)負けない薬膳ライフ

 

それから、心と身体をふらふらと揺さぶる強い風(ふう)の日に、身体や呼吸をコントロールして揺らぎにくい心身を作るトレーニングのお勧めのひとつには、片足立ちのヨガのポーズ(アーサナ)があります。

 

猛烈な強風は不愉快な自然現象ですが、大宇宙(大自然)から人体(小宇宙)に厳しい試練が課されている日だと考えて、身体を鍛えるのに最適と前向きに捉えるのも一考です。

 

ですから、あえてヨガの立木のポーズ(アーサナ)などを行い、ふらふら、ゆらゆらしやすいトレーニングで体幹を鍛えるのが気に入っています。

 

♣立木のポーズ(アーサナ)のイメージ

 

それは鉄が叩かれて鍛えられるのと同じことです。

 

ずっと厳しい環境にさらされてストレスが溜まってしまうのは困りますが、その一方で心身共にいつも快適な環境で過ごしていると、人生でいざ困難な状況が訪れたときに対応する能力が失われてしまいます。

 

というわけで今日もスタジオのパワーヨガで、片足立ちのハーフムーンのポーズ、立位のアーサナを楽しみましたが・・・「いや~。ゆれるゆれる。」感覚がありました。

 

室内でヨガをしていても、身体(小宇宙)は外界(大宇宙)の風(ふう)の影響をうけていることを、全身で受け止めて心と身体の感覚を強化してきた次第です。

 

 このようにナチュラル薬膳生活の薬膳ライフは食事だけでなく、運動や呼吸法や、もちろん十分な睡眠や休息も大切にしながら、メリハリのある生活全体で生体リズムを整えキレイと健康を守る暮らし方です。

 

営養補給系 補陰類 「卵(鶏卵)」 身体や心を潤す「健美活」に

 

卵は営養補給系の補陰類(ほいんるい)に分類されている薬膳素材で、五臓(末尾ご参照)全てに働きかけて体液全般を生み出すほか、血(けつ)も補給して身体をしっとり潤す薬膳素材です。

 

「ナチュラル薬膳生活における薬膳素材の分類体系」は、「体温調節系」「営養補給系」「デトックス系」「機能調節系」の4つに分かれています(『ナチュラル薬膳生活入門編』p.21)。

 

卵は薬膳素材の大きな体系のくくりの中で「営養補給系」に属します。

 

営養の文字が「営」なのは、薬膳が発祥した中国の言語に準じているからです。営養は栄養と同義ととらえて頂いて結構です。営養を補給するとは、方法に不足している生命維持に必要な物質を補給する働きを持つ薬膳素材の系統に含まれているというわけです。

 

このようにナチュラル薬膳生活文化普及協会は、薬膳フードセラピーの暮らしを始める皆さんが薬膳素材を理解しやすいように独自の分類体系を設けて、ナチュラル薬膳生活専門家養成コースの公式テキストの「薬膳素材辞典」に収載しています。

 

【魂のごちそう薬膳素材】が暮らしに薬膳フードセラピーを取り入れて、人生を200%健やかに充実させたい皆さんのお役に立てば幸いです。

 

補陰類というのは、身体の中で不足している陰液(体液全般の潤い成分)を補給する薬膳素材の分類です。

 

補陰(ほいん)」というのは、もともと中国伝統医学(中医学)で使う用語です。

 

陰は陰液ともいい、身体を滋養している赤い液体、すなわち、血(けつ)の材料なので、陰を満たすことは血を養うことにも繋がります。特に心(しん)に貯えられている血は、神(しん)を養う心血といわれていて、精神状態を安定させる働きがあります。

 

ですから、身体に陰液が不足していると血の材料が足りないので、貧血になるリスクが高まります。そして、中医学では血の中でも特に心血が足りなくなると精神的に不安定になると考えられています。

 

ということは、卵で陰液を補給して身体を潤すと血を生み出しますから、貧血の予防したり、心をリラックスさせるのにもよいわけです。

 

卵を活用してお肌もしっとり肌美人になって、血も充実してくれば、肌色も心も明るくなりますから、更年期世代で陰液の一種である女性ホルモンが不足したり、貧血でめまいがしたり、心が不安定でイライラしたり・・・といった不調を感じることがある大人女性の健美活にいいですね。

 

それから薬膳素材には、体温に対して働きかけるか否か、どんなお味の性質があるか、五臓六腑のどこに主に働きかけるか、薬膳作りの参考となるよう特徴がひとつひとつ臨床経験の文献で伝えられてきました。

 

現代は先人の知恵に基づくデータが科学や栄養学で研究されている事例は少なくありません。

 

卵(鶏卵) 中医薬膳学な特徴と働き

 

◎体温に対する作用は、温めもしない冷ましもしない「」の性質です。

 

◎味性は、身体を滋養する甘味を持ちます。

 

◎血(けつ)を貯えていると、ぷるぷる潤ってよく働く呼吸器系統のと、消化器系統のに働きかけます。

 

◎中医学的に言う五臓()全てに働きかけます。

 中医学でいう臓器の働きの解釈は現代医学と同じではなく機能全体を重視します。

 中医学の専門用語をやさしく言い換えると五臓にはこのような働きがあります。

 ● は感情や血(けつ)の量をコントロールする働きなどを担います。

 ● は血を作ったり精神状態の安定などに関わります。

 ● は消化吸収のほか、水分の代謝などに関わります。

 ● は呼吸器のほか、水分の代謝などに関わります。

 ● は若々しさのモトを貯えているほか、水分の代謝などに関わります。

 

◎すでにお話ししたように、身体の潤い成分の陰と身体を滋養している赤い液体の血を補給する「補陰(ほいん)」「潤燥(じゅんそう)」と「補血(ほけつ)」という作用があります。

 

◎呼吸器を潤して声の出をよくする「清咽開音」という作用があります。

 

◎すでにお話ししたように、心(しん)に血(けつ)を補給して、精神機能を安定させる養心安神」という作用があります。

 

◎「安胎」という流産を予防する働きがあります。

 

卵(鶏卵) 現代栄養学的な働き

 

◎造血に役立つ赤いビタミンと呼ばれるビタミンB12や、バランスよく必須アミノ酸を含むたんぱく質葉酸鉄分を含むので血液を作り出すのに役立ちます。

 

ですから、「補血(ほけつ)」に役立つほか、間接的に「補陰(ほいん)」「潤燥(じゅんそう)」にも寄与します。

 

◎造血で得られた「潤燥(じゅんそう)」はぷるぷる潤うとよく働く呼吸器や、呼吸器につながりの深い気管支もしっとりさせるので声の出をよくするので、「清咽開音」が期待できます。

 

◎脳細胞や神経細胞を作る材料になるレシチンや、精神安定作用を持つ神経伝達物質セロトニンの材料になるトリプトファンを含んでいるので、心を安らかにする「養心安神(ようしんあんしん)」にも間接的に作用します。

 

◎「養心安神(ようしんあんしん)」に役立つセロトニンを生み出す材料の必須アミノ酸トリプトファンを含むので、妊娠中に不安定になりやすいママの心をケアすることで、間接的に「安胎(あんたい)」にも役立つことが考えられます。

 

また、細胞組織を作るのに役立つ葉酸リンも含んでいます。

 

こうした栄養学や現代生理学から見た働きは、薬膳の先人が遺した「補陰(ほいん)」「補血(ほけつ)」「潤燥(じゅんそう)」「養心安神(ようしんあんしん)」などを実証しているといえるでしょう。

 

人生を200%味わい尽くしたい大人女性の健美活に!「ナチュラル薬膳生活®(薬膳ライフ)」のお話がお役に立てば幸いです。

 

営養補給系 補陰類 卵(鶏卵)

*体温への作用・味の性質・臓腑への働きかけ・作用*

平 甘 肝心脾肺腎

補陰潤燥 清咽開音 養心安神 補血 安胎

*栄養素・生理機能成分*

必須アミノ酸(トリプトファンなど) レシチン

ビタミンB12 ビタミンA ビタミンD ビタミンE

葉酸 リン  鉄  カルシウム

 

参考文献

 

『ナチュラル薬膳生活入門編』 p.121
【前期】コーディネーター養成コース 公式テキスト

『ナチュラル薬膳生活応用編』 p.139
【後期】アドバイザー養成コース 公式テキスト

薬膳を深めて家庭や仕事で活かしたい方に、中医学理論で組み立てる本格的な薬膳実践コースを開講しています。

【基礎】薬膳実践コースへ入学をご検討の方に、薬膳体験パーソナルレッスンを実施しています。

薬膳ライフコーチ須崎桂子けいてぃーが、心・体・魂が整う薬膳生活メルマガをお届けしています。

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病気の家族や自分に食事療法を出来ず悩んでいたとき、薬膳と出会い、中医学の食事療法を知り学ぶ。しかし健康には食事だけでなく、適度な運動や休養も必要なのに気づく。抽象的な伝統医学に現代の生理学や栄養学を掛け合わせ、ライフスタイル医学の暮らし方「ナチュラル薬膳生活Ⓡ」を考案。2008年にナチュラル薬膳生活文化普及協会を設立して、心・体・魂を整える薬膳フードセラピーの暮らし方を社会に広め続けている。