こんにちは。
ナチュラル薬膳生活文化普及協会理事長、薬膳ライフコーチ須崎桂子けいてぃーです♪
これまで薬剤師、看護師、料理教室の先生、エステティシャン、薬膳の専門家になりたい大人女性のみなさんに、本格的な薬膳コースをオリジナルテキストで十数年教え続けてきた実績を持っています。
キレイに健やかになる暮らし方~バックナンバー
2017年に創設したばかりの「ナチュラル薬膳生活マガジン」アーカイブに、昨年2016年分に加え、今年2017年分のバックナンバーのカテゴリーを作りました。
ちょっと順番が前後しますが、第2四半期の春季に入る前に、2017年の第1四半期の1月~3月に発行した「ナチュラル薬膳生活マガジン」も、アーカイブに収めさせて頂こうかと思います。
未来の「ナチュラル薬膳生活マガジン」読者さんのヘルシーライフに、「ナチュラル薬膳生活マガジン」バックナンバーが役立つ日が来ることを願っています。
2017年3月の話題は、ダイエットの薬膳フードセラピーでもお食事を楽しむコツをご紹介しました。
薬膳は中国伝統医学(中医学)に基づいているので、ダイエットを意識するときには、ただただ体重を減らすのではなく、陰陽バランスのくずれを整えて、老廃物は身体の外に出して必要なものはしっかり取り込みます。
ご興味がございましたら、どうぞお楽しみください(#^^#)
* * *
では、恐縮ながら再び小豆にスポットライトを当て、薬膳ダイエットを切り口にお話を進めていきますね。
なぜかと言うと、先日こんなお悩みを耳にしたからなのです。
「ダイエットを始めてお食事が楽しくなくなった」
ナチュラル薬膳生活は、食事はもちろん心と身体が喜ぶ生活全体を大切にするので、このお声を残念に思いました。
心地よい暮らしを楽しんでいると、身体のホメオスターシスが整い免疫系がよく働いて、自ずと健康につながるからです。
ですからナチュラル薬膳生活では、どんな目的の薬膳でも食事がストレスにならないよう、家族で楽しくおいしく頂ける薬膳レシピや食卓の雰囲気作りを工夫します。
では、ちょうど解毒に役立つ小豆の水煮を、別の薬膳の目的にたっぷり作ったばかりなので、小豆の働きに着目しつつ薬膳ダイエットについて考えてみたいと思います。
薬膳ダイエットにも「小豆(あずき)」
1月のメールマガジンをお読みになった方は、覚えていらっしゃるかもしれませんが、小豆は水毒を取り除く中薬でもあり食材でもある、薬食兼用の薬膳素材です。
むくみのモトをカラダの外に追い出すので、ごちそうが続く年末年始の食養生にご紹介しました。 ・・・ということは、小豆はダイエットの強い味方にもなりますね。
先人の経験則で使われてきた小豆ですが、現代栄養学ではカリウムや食物繊維が豊富なので、それぞれが利尿とお通じで老廃物を外に出すため、身体がすっきりすることが分かっています。
そして、小豆にはビタミンB₁も多いので、糖質の代謝を促してエネルギーも生み出します。 つまり、デトックスとエネルギー補給の陰陽バランスで、解毒だけでなく体力の強化にも役立つというわけです。
バランスを整えるのがダイエットの鍵
ダイエットはもともとギリシア語の食物 diaita (dia- よって + -aita 分け前)が語源です。
あくまで主観ですが、生命をつなぐために「分けて頂く」感謝の念を感じます。
しかし飽食の現代、ダイエットは意味が多様化して、体重を減らす食事制限をさすことが多くなりました。
現代人がダイエットをしなくてはならなくなったのは、「分けて頂く」食物の分量の摂り過ぎや、食物の偏食で食事の理想的なバランスを崩しているのが一因と言えるでしょう。
一般にダイエットは食事を減らすことと捉えられがちです。 しかし、現代栄養学でも薬膳でもダイエットの鍵は、適度に様々な種類の食材をバランスよく摂ることです。
するとエネルギー代謝が改善します。但し、食事だけ気をつけても運動不足では、いい結果は得られません。
メープルソースの生姜あずきプリン
・・・と言うわけで、先にダイエットの薬膳素材の例として小豆を話題にしましたが、陰陽バランスが偏らないように、小豆ばかり食べたりしないでくださいね。
薬膳ダイエットには、消食類の大根、瀉下類のパイナップル、化痰類の豆乳など、活用できる薬膳素材がまだあります。
でも、ダイエットの食卓を楽しくするおいしい薬膳レシピをお見本に作ろうと、手元にあった小豆の水煮で水ようかんのようなプリンにしたら、上品な甘さの薬膳スイーツに仕上がりました。 別にダイエット中でなくても、おいしいので、みなさんにもご紹介させて頂きます。
カリウムたっぷりで甘いのに水毒のデトックスにも役立つ、メープルシロップをソースとして、後でかけるのがポイントです。
これですと、少量でも舌が甘味を強く感じます。 こうすれば、一緒に食べる人の体質や好みに合わせて、メープルソースの分量を調整することができますね。
そして、お通じでも解毒の働きをもっと促すために、食物繊維の豊富な寒天で小豆を固めて、腸内の善玉菌のエサになるオリゴ糖が入った甜菜糖でプリンをほのかに甘くしました。
低カロリーなのに甘さを楽しめ、結構ボリュームがあるので、精神的な満足感や満腹感も得られますし、実際、翌日のお通じもすっきりでした^^
では、寒暖の差が多い日が続く春先、体調管理に薬膳も活かしつつ、どうぞ健やかにお過ごしください。
20170311 追記
この記事を書いている現在は、もう桜の開花予想が出る時期に入っています。そして、スーパーの青果売り場には、菜の花がたくさん並ぶようになりました。
薬膳レシピ例のメープルソースの生姜あずきプリンには、手元にあった菊花をあしらいました。黄色と紫色は補色の関係にあるので、彩りに安定感が出てキレイでしょう?
でもちょうど今は桜ムードのはしりですから、菊花を塩抜きした桜花漬に変えてみたり、生姜のかわりに桜花漬を刻んでプリンに加えたり、気を巡らす薬膳スイーツに応用して頂くのもステキだと思います。
『ナチュラル薬膳生活入門編』
薬膳素材の分類 去湿類
小豆 p.160 参照
須崎桂子
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