ナチュラル薬膳生活文化普及協会理事長、薬膳ライフコーチ須崎桂子けいてぃーです♪
これまで薬剤師、看護師、料理教室の先生、エステティシャン、薬膳の専門家になりたい大人女性のみなさんに、本格的な薬膳コースをオリジナルテキストで十数年教え続けてきた実績を持っています。
鴨肉♡コンフィでなくコンフィ風で家庭薬膳
生徒さんから頂いた「紅まどんな」を数日間キッチンのカウンターに飾り、「ココロとカラダを癒す薬膳 鴨肉のコンフィ風 紅まどんなの香り」に仕上げたお話しの続き^^
スーパーマーケットで1本しか買えなかった鴨の骨付きもも肉を、鴨肉のコンフィではなく、コンフィ”風(ふう)”に仕上げて、1本を家族と二人で仲良く「半分こ」して食べました♡
けいてぃーの家族は、鴨肉のコンフィが大好きで、フレンチレストランでこのメニューを見つけるといつも必ずオーダーしようか迷います。
「うーん。でもまた鴨肉のコンフィになっちゃうからなあ。どうしようかなあ。。。」
なぜなら家族はこれが大好物なのです。
それに、あまり近所のスーパーマーケットで骨付き鴨もも肉はなかなか手に入らないから、けいてぃーがおうちで作らない家庭薬膳メニューです。
骨付き鶏もも肉なら、たいていのスーパーマーケットにはありますけれどね。。。
だからフレンチレストランに行くとつい、いつもこのメニューを家族は頼んでしまうのです。
それが、家族と一緒にスーパーマーケットにお買い物に行って、その1本しかなかった骨付き鴨肉を見つけたので、「これを買って帰っておうちでコンフィにしてみようか?あの生徒さんから頂いた「紅まどんな」の香りを活かして!?」と提案したらも~大喜び(^^)/
(昨日も書いたとおり、本当は2本二人分欲しかった。。。)
そして、仕上がったのが「ココロとカラダを癒す薬膳 鴨肉のコンフィ風 紅まどんなの香り」・・・というところまではご報告したとおりです。
薬膳の目的で調理法を決める!「ナチュラル薬膳生活」
さらにお伝えしたかったのが、家族のために家庭薬膳を作ろうと思ったら、家族の健康を考えてどんな調理法を選ぶべきかということ。
育ち盛りのお子さんがいらっしゃるなら、オイルで数時間煮込む本格フレンチの調理法のコンフィはカラダ作りによいでしょう。
人生の成長期は、たくさん栄養を吸収してぐんぐん成長する身体を作っていくステージですから。
しかし、けいてぃーも家族もそろそろ老年期の声が聞こえる壮年期世代。
鴨肉にくっついている動物性脂肪や、たとえ健康によいと言われるオリーブオイルのような植物性脂肪でも、脂質は9Kcal/gもあるので、カロリーオーバーが心配です。
ちなみに、炭水化物やたんぱく質は、4Kcal/gですね。
心配はカロリーのことだけではありません。
中医学でいうところの、血脈(けつみゃく・現代生理学なら「血管」に相当)を健やかに保たなくてはなりません。
けいてぃーは薬膳の専門家として、大切な家族の中性脂肪値を普段の食生活で徐々にムリなく、2010年に「152mg/dl」だったのを、2018年「82mg/dl」に下げた実績があります。
中性脂肪値の正常範囲はだいたい30~149mg/dlとされています(某大手病院の人間ドックの「総合検診結果報告書」参考)。
ですから現代医学的な目安としては、150mg/dlを越えると、自覚症状がなくても生活習慣病のひとつ「脂質異常症」の心配が出てきます。
外食で敬愛するシェフさんの本格派フレンチをごくたまに頂くときはよいのです。
しかし、心身を癒す薬膳素材を活用して家庭薬膳を作るときに、再び家族の中性脂肪値を上げやすい調理法を選ぶわけにはいきません。
その理由は、一般社団法人 日本生活習慣病予防協会のホームページをご参照ください。
血清脂質値が異常でも、通常、症状は現れません。症状が現れないのにもかかわらず、知らず知らずのうちに、全身の血管が傷めつけられます。その影響は主に、動脈硬化となって現れます。
動脈硬化が進むと、心臓や脳などの血液の流れが悪くなります。そして、あるとき突然、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などの発作が起き、QOL(生活の質)が低下したり、ときには命も左右されかねません。
一般社団法人 日本生活習慣病予防協会
ココロとカラダを癒す薬膳 鴨肉のコンフィ風のレシピ
というわけで、鉄のフライパンでこんがり焼いた鴨肉さんの皮の部分が大分小さいのは、はみ出ていた脂肪分をだいぶ切り取ったからなのです。
フレンチの大道コンフィとは異なる作り方なので、本当はコンフィではありません。
つまり、けいてぃーのコンフィ風蒸し焼き。
しかも、帰宅後にパソコン周りの仕事をしながら家族にせかされて急いで作ったので、長時間煮込めませんでした。
でも、「紅まどんな」の植物酸のおかげか柔らかくジューシーに仕上がりましたよ。
脂質異常症のリスクを少しでも減らす努力をした美味しい薬膳レシピ。
ご興味がございましたら、ご参考になさってください。
材料(1人分というか半分こ(^^ゞ):
骨付き鴨肉 1本
斜め切りのセロリ 1本分
「紅まどんな」の絞り汁 大2
白ワイン 大2
自然塩 少々
粗びき黒胡椒 少々
「紅まどんな」スライス 適宜
作り方:
1.鴨肉の皮からはみ出た余計な脂肪を取り除く。
2.皮目を包丁の先で何か箇所か刺しておく。
3.鉄のフライパンを強火で熱し、皮目からこんがりと焼く。
4.流れ出た脂をキッチンペーパーで吸い取って捨てる。
5.鴨肉を裏返して表面を火加減に注意してこんがりと焼き、旨味を閉じ込める。
6.セロリと果汁を加えて弱火に落とし、蓋をかけて30分加熱する。
7.自然塩と胡椒を振り、器に盛って紅まどんなのスライスをあしらう。
薬膳フードセラピーでは柑橘類の芳香はココロを癒し、気の巡りを良くすると言われています。
そして、鴨肉はこのところの乾燥したお天気でパリパリのカラダを潤してくれる薬膳素材のお肉です!
従って、「紅まどんな」さんと「鴨肉」さんのマリアージュで「心身を癒す薬膳」というワケでした。
但し、どんなにココロやカラダによい作用をもつ薬膳素材を使ったとしても、脂質を大量に投入する調理法の「家庭薬膳」を、食べ盛りの子供さんやスポーツ選手ほど必要としない人が、毎日食べ続けたら・・・
それはもはや、キレイと健康を守る薬膳ではなくなってしまいます。
とっても美味しかったので、本当は骨付き鴨肉で2皿作りたかったのですが、他のおかずも食べたことだし、ひとつをふたりで「半分こ」でちょうどよかったです。
余談ですが、「亥年のいのしし」を意識してワインのバイヤーさんが買い付けたのでしょうか。
鴨肉を購入したKEIHOKUさんで、こんな「いのししラベル」の赤ワインも見つけたので、マリアージュしてみました。
後味にちょっと爽やかな酸味の残るイタリアのピエモンテの赤ワインは、「紅まどんな」の柑橘風味で仕上げた鴨肉とよく合いました♪
今回で「紅まどんな」シリーズはおしまい。
愛媛ご出身の生徒さま♡ごちそうさまでした!
『ナチュラル薬膳生活入門編』
薬膳素材の分類 各論
補陰類 鴨肉 p.121
理気類 蜜柑 p.165
補陽類 赤ワイン p.128
須崎桂子
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